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★タイトル (MEH ) 96/ 8/11 0:49 ( 31)
完狂堂日記(8月10日)
★内容
●しねまにあ夜話
下北沢ヨタ夫「うひょう。今夜のスターチャンネルは『シンドラーのリスト』じゃな
いですかっ、みるべし!」
マスター君島「ああ。オレ、もうみたからなあ。いい映画だと思うけど……ああ駄目
だ、でも画面にのめりこんでいってしまう。シンドラーは神だ」
桜木佳美「シンドラー氏を描くというより、スピルバーグはユダヤ人虐殺そのものを
描きたかったんだろうな。人間の業というやつを」
ヨタ「それにひきかえ、地上波フジテレビで同時刻放映、『きけ、わだつみの声』(
1995年東映、バンダイ)のチープなこと……!!もう、思想レベルで根本的にダ
メコレ。こんなクソ映画、放映すんなよな。電波が腐るから。それにしても、この圧
倒的ダメダメさはある種神秘的(笑)そこが反面教師として一見の価値があるわな」
桜木「ヨタ夫、何処がどう駄目なのか、まあ勝手に語ってくれたまひ」
ヨタ「若手俳優を集めたのはいいんだが、彼らはきちっと原作を読んで、自分の役柄
を理解したのか!?と、問いたいっすね。まずは演技面……。大戦中、軍国主義によ
って洗脳された若者達は、織田ゆうじみたいなソフトなしゃべり方はしないと思わな
いかい!?そんなもん、あの時代のニュースとか見てりゃ、わかりそうなもんだけど
ね。「ダレたしゃべり方」なんかしたら殴られる時代、彼ら兵士は「叫ぶように、吼
えるように喋る」、これが、正しい演技ではなかろうか!?囁くようなしゃべり方、
カッコつけな演技、女々しい表情などは、まずしないだろう。それが演出であり、演
技である。次に設定だが、いまどきタイムスリップだって(笑)あまりにも安直すぎ
で、だめだそりゃ。アイドルタレントどもは、オスカー・シンドラーを演じたリーア
ム・ニーソンの演技について良く研究するように」
桜木「おおう、とばしてますね」
ヨタ「素材があの有名な『きけ、わだつみの声』なのに、よくもここまでひどい作品
に仕上げたもんだね。もっとドキュメント色を濃くして、水木しげるの絵あたり挿入
してだなあ、遺族にインタビューとかしてだねえ、えーラバウルなんかに行けばまだ
飛行機の残骸とかあるんだからさ、いろいろとやり方あっただろう、スタッフ!?資
料フィルムだってあるだろう?売れてる役者に払うギャラなんか、そういう方面に使
えよバカタレ」