AWC どんなに退屈でくじけそうでも〜  永山


        
#2241/3621 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  22/06/08  19:38  ( 32)
どんなに退屈でくじけそうでも〜  永山
★内容
 推理物は、途中の道行きがどんなにつまらなくても、最後にビシッと決め(どんでん
返しなり意外な犯人なり驚天動地のトリックなり)さえすれば、すべて帳消しになる可
能性を有するとも言われますが……。

 フジテレビ系で放送のドラマ「元彼の遺言状」第九回を録画視聴。ネタバレ注意で
す。
 思っていた以上に既視感が強く、平凡な展開が続いているような。開始当初よりは面
白くなったとの声が増えているみたいなんですが、それはこのドラマの楽しみ方が分か
ったというレベルの話であり、推理物としては依然として低空飛行を続けているように
感じます。
 純粋に疑問なんですが……六年間逃げ回っていた指名手配犯が捕まって、改めて関係
者に話を聞くという流れが描かれましたが、実際にそんなことするんでしょうか? 六
年前の時点できちんと事情聴取して、記録に残しているだろうに、何で二度手間を掛け
るのか不可解です。証言や記録などと異なる話が新たに出てきたあとなら分かるんです
が、そういうシーンはなかったはず。
 容疑者としての篠田が、冤罪を訴えている割にはのんきに過ぎる。濡れ衣を着せられ
そうになったが故に逃亡を決めた人間なら、事件当日やその前後に自分がどんな行動を
したかぐらい、逃亡をスタートしてから時間さえあれば必死に思い出し、メモ書きして
おくのが当然なのでは。ましてや篠田は推理小説を好み、読むだけでなく書きもする。
実際の捜査についてある程度知識があるでしょうに。「覚えてないなあ」を連発される
と、作り手のご都合主義を感じてしまいます。今回も逃走ルートの一部やお金をどうし
たかといった記憶が欠落している上に、それらの点を思い出そうとしていた場面で別の
ことが起きてうやむやになってしまった。
 六年前の事件で、篠田に「逃げろ」と電話してきたのは真犯人というのが確定のよう
になっていますが、もしそうだとしたらやや腑に落ちない感も。凶器や被害者の財布に
篠田の指紋が付いており、動機も一応あるんだから、そのまま捕まってくれた方が犯人
にとっては楽な気がする。逃亡されると、捕まるまでの間、ずっと気を揉まなくちゃな
らない。それとも、心の底から逃げろと忠告したのか?
 その辺りを端緒とする“驚きの真実”があることに望みを託し、最後まで観る。次週
も最終回ではないみたいだけど。

 ではでは。





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