#2205/3625 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 22/05/08 19:40 ( 28)
SFストーリーは突然に 永山
★内容
日本テレビ系で放送のドラマ「パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル〜」第三話を
録画視聴。ネタバレ注意です。
あらら、こんなドラマだったんだ。今後もこういう未来サイエンス風なネタで行くの
なら、ちょっとついていけないかもしれない。
ミステリとして成立しないと思うんですよね。“遺体安置所に置かれていた御遺体が
動き出し、屋外に消えてしまいました。さてその真相は?”――答が“実はあるタンパ
ク質の作用で本当に蘇っていました”と来ては。
本当に特殊なタンパク質の作用で蘇生が(仮に理論上だけでも)起こり得るのかどう
か、一般視聴者の知識にないし、検討検証のしようもない。現時点で何ら立証されてい
ない(であろう)論理を唐突に持ち出して来て、謎は解明されたという構図をありとす
るのなら、もはやホラーやSFですらない気がします。今回のエピソードなら、二度目
の死を迎えた御遺体を徹底的に調べるに違いないのに、何ら言及なしで終わるし。
そもそも本ドラマの縦糸となっているのは、主人公の亡くなった妻を生き返らせるこ
とじゃあないのだろうか。そのテーマが第三話にして実現しちゃったような雰囲気にな
っているのは、連続ドラマとしてどうなの? しかも、今回の蘇りを招いたタンパク質
を見付けた研究者が研究をやめたことを、主人公は惜しいと言うだけで追い求めない。
あきらめがよいにもほどがある。
あと、気になったのは物語の密度。冒頭から十分ほどは、先週の終わりにやった映像
とほぼ同じ。さらに今週分のラスト五分ぐらいは次週の内容に触れる物で、恐らくは次
週放送で再度流されるでしょう。このドラマ一本分が正味四十五分だとして、被ってい
る十五分をマイナスすれば三十分作品になる訳で、非常に短いと感じた。
その三十分が濃密だったのならまだいいんですけど、実際には引き延ばし感満載の造
りになっていたので、極めて残念。
Huluと日本テレビの共同制作とか言ってるから、もしかしてHulu用に元々一
本三十分で作られている?
ではでは。