AWC 実は題字は“ま”が裏返し   永山


        
#1808/3621 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/05/30  20:12  ( 52)
実は題字は“ま”が裏返し   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「さまよう刃」第三回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 前回の感想で、快児と一緒にいる女は快児より年上に見える旨を書きましたが、今回
放送分で、十七歳の可能性が高いと分かりました。(^^; 濃い化粧のせいでまだ確定と
言えないんですが。
 それはさておき、あらすじ。
 長峰は木島和佳子の営むペンションに、ふりの客として泊まることに。宿帳には吉川
と記入した。釣り人として近隣のペンションに足を運び、快児の目撃情報を探し求め
る。
 警察では、伴崎殺しの凶器や犯行現場から指紋が出たことで長峰を全国指名手配にす
る。と同時に、快児の行方を突き止めようと、中井誠から話を聴く。が、誠も快児から
事件後に接触がなく、何も答えられない。刑しゅう事は誠の家を出てすぐに、中井誠の
携帯端末の使用情報などを取得するよう手配した。
 しばらくして、非通知で快児から誠へ電話が。警察に余計なことは一切しゃべるな、
しゃべったらどうなるか分かってるんだろうな的な脅しをして、電話は切られる。
 警察の調べて誠の携帯端末に非通知でかけてきた端末の位置情報は長野県、持ち主は
家出中の女子校生と判明。
 快児は同行している女に金を引き出させる等して、警戒を強めており、警察に捕まる
気も、長峰に復讐される気もさらさらない様子。その一方で、コンビニエンスストアの
駐車場で長時間一人遊びを続ける男の子に声を掛け、下ろしたばかりの金の中から万札
を一枚くれてやる。己の幼い頃と重ね合わせたらしい。
 長峰はネットを使って、ようやく確信の持てるペンションを突き止める。すぐにその
場所に向かったが、ペンションは一年前に取り壊されたあとだった。
 その頃、和佳子はテレビの報道で長峰の指名手配のニュースを目にする。長峰はスッ
キリしたサラリーマン風、宿泊客の“吉川”はひげ面の釣り人とあって、すぐには気付
かない。だが、二度三度と見る内に似ていると感じ始める。長峰が外出中に、マスター
キーで客室に入り込んだ和佳子は、彼の私物であるPCを起ち上げてみて、最初の起動
画面にローマ字でNAGAMINEと表示されたのを見て、疑惑を深める。さらに、デ
ィスクドライブに入っていた怪しげなDVDをたまたま再生してしまい、その中身に驚
嘆させられた。
 そこへ長峰が戻り、鉢合わせになったところで、次回に続く。
――と、このような具合でした。
 悪一辺倒だった快児が、幼い男児に自分を重ね合わせたと思しきシーンが、何か余計
な人情話に発展するのを予感させて、なかった方がいいんじゃないかと。快児が徹頭徹
尾、どうしようもない、ほんとに救いようがない悪人であるからこそ、本作のテーマが
生きるんじゃないかしらん。
 長峰が写真を頼りに快児の居場所を探すという流れは、そもそもそのペンションに快
児がずっと居るのかどうか疑問なので、元から無理があると思うんですが、今回一旦断
ち切られたことでリセットされて、まあよかったと言える。
 上記あらすじには書きませんでしたが、快児らの犠牲になり自殺に追い込まれた女子
校生がいて、その父親・タクシー運転手の鮎村が警察署で、娘が強姦される映像を見て
確認する場面があった。実際にこんなことさせるの?ってくらいにどうしようもない。
必要なら、部分的に顔だけ静止画にして確認すればいいんじゃないのかと。
 で、誠が拾ったままにしていた絵摩の携帯端末を届けようと、警察署に出向いたんだ
けど、タイミング悪く、映像を見た鮎村が「(犯人を)殺してやる!」と半狂乱になっ
て部屋を飛び出したところと出くわし、怖じ気づいて帰ってしまうというくだりは、偶
然が過ぎるけれどもまあうまい。
 あとは女性記者の小田切。長峰が快児を殺してくれたらもっと面白い記事が書けるの
になあと願う辺り、快児と双璧のくずとして描かれているなと。そして恐らく彼女は一
般大衆の最大公約数的な役割も担っており、個々人で程度の差こそあれドラマの視聴者
に跳ね返ってくるものがあるかな。

 ではでは。





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