AWC 詩篇 空中の書7      直江屋緑字斎


        
#289/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (QJJ     )  87/ 8/29  12:14  ( 18)
詩篇 空中の書7      直江屋緑字斎
★内容
<声の届かぬ部屋V 17行>

   声の届かぬ部屋V

青鹿毛の馬の背に
咒文(じゅもん)の書かれた服を着て
闇に溶ける者がいる
しだいに数が増すかと思うと
一箇(こ)の鏡であったりする
肘に疼痛(とうつう)を覚え
こうして肖像を描いているが
いまだ精神の愛撫
めまぐるしい確率論
黒革の手帖に
新たなる神の名が加えられ
不浄の匂いが広がっている

数字という名の首




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