AWC     フリー日記   [竹木 貝石]


        
#7120/7701 連載
★タイトル (GSC     )  99/ 8/ 7  14:32  (114)
    フリー日記   [竹木 貝石]
★内容
   1999年 8月2日(月)

 一昨日〜昨日は、教員養成部時代の同級会で、神戸へ行ってきた。

 第1日目(31日)は、名古屋駅の新幹線改札口でUK君と待ち合わせたが、私が
南口と北口を間違えて若干遅れた。
 プラットホームで、四日市から来たIM氏とばったり出会い、彼の指定座席が偶然
私たちのすぐ後ろだった。

 UK君は伊豆の出身で、名古屋盲学校専攻科第二部を卒業後、教員養成部時代は私
と同級生になり、随分仲良くしてもらった。就職は、私が札幌から名古屋、彼は沼津
から浜松と、一時期疎遠になっていたが、最近NIFTYのパソコン通信で、旧交を
温めている。
 今回は列車の行き帰りとも一緒で、ホテルは同室、翌日のオルゴール館見物も、彼
が心よく私を連れて歩いてくれた。

 31日の15時3分新神戸着、幹事のAM・UE両氏が出迎えてくれて、タクシー
でホテル『六甲荘』に着いた。

 今回の参加者は、家族を含む14名で、仙台のAR夫妻・長野のOT夫妻・北九州
のED(弱視)・前橋のUR(弱視)・東京のAK(弱視)・高知のOK・盛岡の
AIの諸氏が順に到着し、幹事は大阪のAM(弱視)・徳島のUE、それにIM・
UK(弱視)・私である。ロビーのソファーに座って1時間ほど談笑した後、各部屋
に入った。
 私とUK君は505号室。浴衣に着替えて、中浴場へ行った。湯はかなり熱い。

 6時から夕食と宴会。
 幹事の挨拶、ED女子の音頭で乾杯、次回の打ち合わせ、北に住む人から順番に近
況報告、雑談、欠席者の録音テープと手紙の紹介(点字の手紙は私が朗読した)…、
なごやかな楽しい一時だった。
 EDさんが皆にお菓子を配って回り、UE氏が自費出版の俳句集を全員に配布、
AM氏もクッキーをみやげにくれた。

 9時に宴会を終了し、AK氏の部屋に集まった。OT氏とIM氏が姿を見せなかっ
たのと、UR氏とAK氏が碁を打っていた他は、飲みながら12時過ぎまで語り合い、
AR氏の奥さんが、ビールを注いだりしてよく手伝ってくれた。
 談笑は、つい私の独り舞台となってしまい、色々なエピソードを紹介して、皆を笑
わせた。(略)

 夜中の1時に眠り、熟睡して、5時半に目を覚ました。
 6時頃、AM氏が散歩に誘ってくれて、UK氏・AK氏と4人で、近くの異人館へ
行った。
 熊ゼミのけたたましい合唱の下をくぐり、北野坂を上ぼって、有名な風見鶏の館な
どを 見て歩いた。
 思えば5年ほど前、修学旅行の引率者として、教員3人と共に、ここへ来たことが
ある。その時の学級は、普通科生8人・保健理療科生3人だった。

 朝食後、8時45分に1階ロビーに集合して、別れの挨拶を交わし、3年後に九州
で会う約束をして名残を惜しんだ。
 その後、かねての計画通り、OK君・YOさん(OK君が頼んでおいたガイドヘル
パーの人)・UK君・私の4人で、六甲山の上にあるオルゴールの館へ行った。

 YOさんは、四十代くらいの女性で、視覚障害者のガイドヘルパーとして最適任者
だ。予め十分調べたコースに従って私たちを案内してくれて、説明が多すぎず少なす
ぎず、細やかに気を使ってくれる割にはわざとくさくない。特に、バスの割引料金を
早目に知らせてくれたのは助かった。
 バスを乗り継ぎ、カーブしながら次第に山を登って行くと、今日は快晴で、紀伊半
島・関西空港・淡路島までよく見えると言う。
 バスを降りると、辺り一面ひぐらしの合唱で、こんなにたくさんのひぐらしの声を
聴いたのは初めてだ。
 日差しは強いが風は涼しく、紫陽花の咲く花壇を行くと、ひぐらしに混じって鴬の
さえずりも聞こえる。

 オルゴール館『ホール オブ ホールズ六甲』に入ると、甘いハーブの香りが漂い、
木の階段を昇った二階のホールでは、既に音楽と説明が始まっていた。
 休憩を挟んで、1回約30分ずつのプログラムが組まれ、シリンダー式オルゴール・
ディスクオルゴール・自動オルガン・自動ピアノ・自動バイオリン・からくり人形な
どを見せながら、説明と音楽演奏を聴かせる。
 毎回曲目が変わり、説明者の若い女性もときどき交代する。
 私が気に入ったのは、ドイツ製のディスクオルゴール、自動ピアノによるホロビッ
ツの模倣演奏、自動バイオリンの柔らかな音色だった。
 1回目の休憩時間のとき、YOさんが特別に頼んでくれて、私たちだけ、オルゴー
ルや自動オルガン・自動ピアノを触らせてもらった。手袋越しではあったが、扉や蓋
を開けて、中の構造まで観察しながら、説明を聴くことが出来て良かった。

 こんな山の上にオルゴール館を開館して、はたして人が集まるだろうかと案じてい
たが、夏休みと日曜日が重なったせいもあり、大勢の見物客が訪れ、毎回ホール一杯
になる。
 人々の多くはホールの床にしゃがんで見物し、私などは、靴を脱いで、床にあぐら
をかいて過ごした。床はブロックタイルに似た木製で、休憩時間にダスキンで掃除し
ているそうだ。

 4回分のプログラムを見学した後、二階のレストランで昼食のカレーを注文したら、
売り切れになっていて、やむなくアイスクリームを取って、ベランダの椅子に座って
食べた。
 サービスに出されたコップの水がとても冷たく美味しかったので、私は4杯もお代
わりした。
 ひぐらしの大合唱を聴きながら、涼しい風に吹かれていると、この世の幸せを感じ
る。ひぐらしの鳴き方には一定のパターンがあり、例えば、左の方から順に鳴き始め
て、その声がまるで波のように頭の上を越えて右の方へ移っていく…。

 昼食の後、5回目のプログラムを見て、オルゴール館を後に、3時頃のバスに乗っ
た。
 バスからケーブルカーに乗り換えて、ガタゴトと山を下ったが、これもなかなか情
緒がある。

 OK・YO組と別れて、UK君と私は、阪神電鉄で『南京町』へ向かう。
 三宮の次の元町で下車、徒歩5分くらいで南京町の鳥居へ来た。
『南京町広場』に、コンクリート製の動物が置いてあり、バク・猿・牛・熊などを私
に触らせて、UK君が説明してくれた。
 にぎやかな通りを暫く歩いて、中華料理店に入り、「サービスコース三千円」を注
文した。
 料理を一人ずつに分けてくれないので、UK君が私の皿にいちいち取り分けねばな
らなかった。前菜・海老チリ・シュウマイ・スープ・チャーハン・デザートなど、正
式な名前は知らないが、味はまずまずで、杏酒を飲みながら、たちまち満腹になった。

 帰りは、阪神電鉄で三宮、そこから地下鉄で新神戸まで乗った。
 売店で『阪神六景(ゴーフル)』をみやげに買い、19時4分発のひかり号に乗り、
名古屋で降りて、出札口を出たところでUK君と別れた。

 8月3〜4日は、浜松盲学校の当番で、全日盲研が開かれ、UK氏は『情報処理分
科会』の助言者になっている。
 疲れを休める暇も無いだろう。





前のメッセージ 次のメッセージ 
「連載」一覧 オークフリーの作品
修正・削除する         


オプション検索 利用者登録 アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE