#488/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (NNH ) 87/11/10 18:35 ( 46)
『すくらんぶる交差点』 (8) 小嶋 淳
★内容
すくらんぶる交差点
小嶋 淳
8
ホームのベンチに、
「よっこらしょ」
と、腰を下ろす。
まるでいい歳をした爺さんみたいに、さ。
向いの神社じゃ蝉なんかがジーコジーコ鳴いてて、暑さに追い撃ちを掛けてるんだ。
で、おれは手を団扇みたいにパタパタさせて、猛暑と闘った。
……結局、加勢しただけだったけど……。
「おれと宏美の関係って、一体何なのかな」
そんなことを考えていると、スカートの裾を風になびかせながら、宏美が階段を駆け
降りてきた。
−End…To be continued
あとがき
疲れました。
考えてみれば起稿したのが7月、で脱稿したのが11月、ということは僕は高3の
な夏を何とこんなことに費やしてしまった…
…sigh
ま、とにかく2作目であります。
実を言うと僕は、すくらんぶる交差点てのが、とても苦手でして……。
だってさ、どう考えてもとても避けられそうもない人、人、人の波が向うからドっと
押し寄せてくるんだもの。
で、すくらんぶる交差点てさ、ちょっとばかりドラマチックだよね。
なんていうか、見も知らぬ他人が一瞬のうちに出逢って、次の瞬間にはまたそれぞれ
の目的の場所に向かって歩いていく。
なにかそれって人生みたいじゃない?
人生もさ、それぞれの目的に向かって進んでいく上で、様々な人に巡り逢うけど、そ
れは長い人生から見たら、ほんと一瞬でしかないんだから……。
もちろん後々まで付き合っていく人もいるけどね。
ちょっと固くなっちゃったな。
ま、とにかく伸と宏美のシリーズ、この先2人の関係がどうなっていくのか?
を読んでくれたみんなと一緒に覗いていきたいな、と思っています。
じゃ、bye bye。
1983年11月