#3697/3706 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 25/11/21 17:28 ( 24)
人は気持ちよく騙されたいけど騙されっ放しは嫌? 永山
★内容
ミステリーのトリックとだまされること>
唐突ですが、最初にマジックについて。
マジックもミステリも観ている人をだます(だますことで楽しませる)という点で共
通しています。
ただ、一九七〇年代以降、何度かマジックブームが起きても完全に根付きはしなかっ
たと言えます。その理由としてよく言われたのが、日本人は「だまされることを嫌が
る」「不可思議な物を見せられてその仕組みが分からないと、プライドが傷付く」とい
った仮説でした。
ひるがえってミステリを考えてみると、テレビドラマでミステリ関連の物が多い(安
定的に供給される)ことから推して、それなりに人気が定着していると言っていいでし
ょう。これは、ミステリも読者・視聴者をだますけれども、マジックと違って原則的に
最後には解き明かされることが保証されているから、プライドに傷がつかない。だかr
亜ミステリは定着したのだ……という見方。どこまで当たっているかは分かりません
が、何となく納得できる部分もあるような。(^^;
本題からは多少外れますが、朝霧さんの書き込みにあった岸田秀氏の逸話、興味を惹
かれました。「ミステリーのミスリードみたい」と書かれているように、そのままでも
ミステリのストーリーに組み込めそう。家族や親子関係のみにとどまらず、いくつかの
バリエーションに展開できるだろうし。描き方によっては“意外な動機”になり得る
し、主人公が自身に向けられた“愛情”の本当の意味を知って愕然とするというプロッ
トにも使える。既存の作品でどのくらい描かれてきたか分かりませんが、まだまだ開拓
の余地はあるかと。
ではでは。