AWC ミステリ的一撃解明!   永山


        
#2293/3614 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  22/07/22  17:20  ( 39)
ミステリ的一撃解明!   永山
★内容
 古本サイトでの買い物。
 まあ古本サイトに限らず、ネットショッピングでは送料無料(等の特典を受けられる
よう)になるよう、購入金額の合計を一定の値以上にしたいが、あと少し届かないこと
ってあると思います。私の場合、推理小説のコミカライズ作品を追加して、一定金額に
届くようにすることが多いです。あの名作ミステリをどのようにコミックとして表現し
たのかという興味があるので、内容を知っていてもまあ読めます。
 ただ、それを積み重ねてきたため、近頃では段々、めぼしいコミカライズ作品がなく
なってきて、作品名から辿るのが難しくなってきた。なので、サイト内で「ミステリ 
コミック」てなキーワードで検索を掛けて、よく知らない原作小説であっても買うこと
が増えてきました。

 その一方。
 推理作家の中山七里がコンスタントに作品を発表して、多作であることを今さらなが
らに認識しまして。でも、この作家の小説そのものは確か読んだことがないなと。(^^;
 だいぶ昔に一度、図書館で長編一作を借りたものの、数ページで挫折した記憶はある
ようなないような。でまあ、この推理作家に対する印象と言えば、佳作と呼べるテレビ
ドラマの原作者、ぐらいでした。手堅い作品を書くけれども、本格推理・本格ミステリ
の物差しで言うと大傑作は出していない、ってなイメージ。
 それでも継続的に作品を出し続けているのだから、何かしらの強い魅力があるのだろ
うと、久しぶりに読んでみる気になっていた。

 そこへ、最近古本サイトで購入した分がどばっと届きまして、その内の一冊、ミステ
リのコミカライズ本が短編アンソロジーの趣き。サイトの買い物カゴに入れた時点では
見ていなかったんですけど、収録作の一つが中山七里による物でした。
 こりゃちょうどいいということですぐさま読んでみましたところ……なるほど、確か
に面白い。本格とはちょっと違うかもしれないけれども、サプライズがある。アイディ
アの勝利と呼べそうな短編でした。
 でも、不満もある。それは原作者に対してではなく、何でこれを漫画にしたんだ?と
いう疑問。小説ならではの仕掛けであり、どうあっても小説で味わうべき物語だと思え
る。これを漫画にすると、どうしてもアンフェアになる。ごまかしてはいたけれども、
どうやっても文句を言いたくなる処置の仕方で感心しない。
 他にも細かい点を上げれば、物語に描かれた当時、本当にこんな形で捜査が行われて
いたのかとか、地域を牛耳る警察がこんな犯罪を気に留めただろうかとか、駅の数が分
かるものなのだろうかといった疑問は浮かびますが、些細なこととも言えます。それだ
け、いいアイディアだった。なのに、漫画化するなんて……よく分からない。
 えー、なお、くだんの短編の作品名を記さないのは、「これってどういう意味なんだ
ろう?」と検索したら即、ネタバレにつながるからです。あしからず。

 ではでは。





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