#2185/3626 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 22/04/19 17:18 ( 38)
外れて嬉しいけど真相があまりいい出来映えではない 永山
★内容
フジテレビ系で放送のドラマ「元彼の遺言状」第二回を録画視聴。ネタバレ注意で
す。
前回の予想が大外れだった、やった!(^^; これで自作に使える。
というかそれ以前に、前回の事件がもう決着するとは思っていなかったです、はい。
ドラマのタイトルからして、元彼の遺言状を巡るミステリが長く続くものとばかり。と
ころがまさか、弁護士バディ物になるなんて。元彼の遺言状で「しのだをたのむ」と言
われたから、とりあえず面倒を見るという意味だったとは予想だにせず。それでも、ど
うしてそんな遺言をしたのかという謎が残っているので、タイトルに偽りはないという
訳か。
解決に至る過程は極めてオーソドックス。堅実だけれども、特に尖った部分は今のと
ころ感じない……が、原作は「このミステリがすごい!」大賞受賞作なので、何らかの
趣向があるものと期待しています。
疑問点もちらほら。
他人に知られたくない情報が入っている(でも開けられない)と分かっている金庫を、
処分するために、車に運び込んでその車ごと業者に持ち込んでスクラップに、という手
口を犯人が採る物だろうか? 業者が金庫を見付け、金目の物が入っている可能性を考
えて開けようとするかもしれないし、(偽名で書いた)依頼者に連絡してくるかもしれ
ない(実際してきたけど)。普通に考えて悪手にしか思えない。別荘の他の人達に気付
かれることなく、金庫を車に運び込めるくらいなら、金庫をどこか別の場所に移送し
て、そこで解錠業者に頼んで開けてもらえばいいのでは。所有者の証明が難しくて業者
に依頼できないのであれば、金庫ごと大きくて深い湖にでも沈めるとか。
DNA鑑定の結果が、何で金庫に仕舞われていたのかもよく分からない(聞き逃した
か?)。さらに、犯人が被害者を憎むのは理解できるものの、殺してしまったら、被害
者の遺言が公開される訳で、中身を知られたくない犯人にとっては、殺害そのものがや
はり悪手。どうしても殺したいのなら、殺害後に行方不明状態にする必要があった。行
方不明なら、少なくとも遺言状の公開を先延ばしにできる。
犯人は被害者の利き手を知っているだろうに、矛盾する方の腕に注射した意味も、や
や分かりづらい。第一発見者になるであろう面々が隠蔽するに違いないとの確信が犯人
にあれば、犯人は“保険”として自殺に見えるように殺害するのが筋ってものではない
かしらん。
その関係者(遺族)らも、次男の死は間違いなく他殺と知っていたのに、よくもまあ
隠蔽を決め込んで過ごしていられるものだ。身近に殺人犯がいる、次に狙われるのは自
分かもしれない等とは考えないのだろうか。
……といった細かな点にこだわらず、ミステリっぽい雰囲気とキャラクターに主眼を
置いて観る分には面白い。それでも上述した通り、ミステリとしての大化けにも期待。
ではでは。