AWC 悪習はこびりつく   永山


        
#1810/3620 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/06/01  17:43  ( 43)
悪習はこびりつく   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「華麗なる一族」第七回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 今回のポイントと言えそうな箇所は――。

・五行連合の話し合いは様子見、腹の探り合いで始まり、なかなか進みそうにない。そ
んな中、阪神銀行の芥川はトイレに立った際、大同銀行の綿貫取締役と立ち話。阪神銀
行が阪神特殊鋼のメインバンクを降りるつもりでいるのか、特殊鋼の方に何か問題でも
あるのか気にしているのを知ると同時に、綿貫には自分達と同類のにおいを嗅いだ。
・芥川の報告を受け、大介は綿貫と一席設けることに決める。
・阪神特殊鋼はアメリカンベアリング社の契約打ち切りにより、資金調達の予定が大幅
に狂う。新たな需要を掘り起こそうにも、だぶついた製品を国内企業から安く買いたた
かれそうになっている。
・鉄平は大同銀行頭取の三雲に追加融資をお願いに上がり、それなりに色よい返事をも
らう。
・綿貫専務ら一部の役員は三雲頭取の方針に疑問を持っているが、表立っての反対はし
ていない。反対派の神戸支店支店長が追加融資の担当を任じられたこともあり、阪神特
殊鋼を訪ねて内情を探ろうとする。結果、かなり苦しい立場にあるのではないかという
感触を得る。
・銀平は妻から妊娠の報告を受けるが子供はいらない、自分みたいに性格のねじ曲がっ
た子供を世に送り出したくないとまで言う。
・二子は一之瀬への恋心をますます募らせる。しかし相子が“万俵家に生まれたからに
は結婚は思い通りにはいかない、そういうしきたりだ”として首相の親戚筋の細川をあ
てがおうとしてくる。反発を強め、行方をくらませる二子。相子は鉄平が二子を支持す
るからこうなるのだとして、余計な手出しはしないように釘を刺す。しかし鉄平も反発
する。
・阪神銀行に査察が入る。銀行側がマークすべきは、厳しいことで知られるベテラン捜
査官の法華。芥川は酒と女とを使ってうまく懐柔し、取り込みに成功する。
・大介は休みの日に海へヨットで出た折、次男の銀平に、阪神銀行のトップを占める野
心はないのかと水を向ける。現代の銀行において世襲じみたことをやっていては世間が
許さないでしょうと断る銀平は、一子の夫である美馬にでも天下ってもらえば言いじゃ
ないですかという。しかし大介は美馬を完全には信用しておらず、いざとなったら銀行
を放り出すことくらい気にも留めない奴だと警戒を強めていると分かる。

 以上のような具合でした。他にもあった気がするけれども、拾いきれない。
 ほぼ予想通りの展開に終始したと言ってもいいかな。意外性はなくても面白いのは、
王道を行っている証でしょう。一方で、融資の件は今後どう絡んでくるのか読みづら
い。大同銀行との合併話が持ち上がるのはほぼ確実だとして、そこから先が?
 五十年ぐらい前の時代を舞台にしたこのドラマで、二子が繰り返し「今どき、家のた
めの結婚なんて馬鹿げている」と主張します。想像するほかないんですけど、多分、当
時でもまだ当たり前に横行していたんだろうし、現代にも部分的に残っているんじゃな
いかしらん。歳月をどれだけ経ようとも、善し悪しとは関係なしに残るものは残るとい
う実情を知らしめるための台詞かもしれないなあ、なんて思ったり。

 ではでは。





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