#222/569 ●短編
★タイトル (dan ) 04/11/17 06:26 ( 50)
ブックオフ道楽 談知
★内容
以前、執筆読書女性など、ワタシの趣味について書いたが、しか
し、あれらを趣味というのはちょっと違うなと思っていた。趣味と
いうと何だかあっさりした行為みたいな感じだが、あれらはもっと
濃い。もっと入れ込んでいる。人生を賭けてやっているという雰囲
気のものばかりである。先日中谷彰宏の「道楽のススメ」という本
を読んで、あああれらは趣味ではなく道楽なのだと分かった。執筆
道楽であり、読書道楽であり、女性道楽なのだ。
今日はこのみっつのうち、読書道楽について書いてみたい。最近
は、読む本はもっぱらブックオフで手に入れている。100円本コ
ーナーである。しかし単行本がたった100円で手に入るのである。
金のないワタシとしては、いい時代になったと思う。月に50冊か
ら100冊ちかく買っていると思う。かりに100冊買っていたと
しても1万円である。今日びちょっと外出したら1万円くらいすぐ
使ってしまうだろう。それが単行本100冊である。100冊でど
れくらい楽しめるか。いい時代になったな。
それにしてもブックオフの出現は画期的だった。従来古本屋とい
てば、間口の狭い店で奥に眼鏡を光らせた老人が座って店番をして
いるみたにイメージである。何だか気にしいしい本を選ぶみたいな
雰囲気。あんまり気持ちよく本をみれない、選べない、そんな感じ。
それがブックオフである。広くて明るい店内。自由に気に入るまで
本を見て回れ選べる。考えてみれば、古本屋は狭くていいという理
由はないわけだ。新刊書店だってどんどん大型化している。本屋と
いうのはスケールメリットがある商売である。大きいほど読者にと
って、いろいろな本が選べて都合が良い。古本屋だって同じはずな
のに、なぜか古本屋といえば狭い店だけだった。
こういうブックオフが大阪だけでもたくさんある。神戸京都にも
ある。ワタシはそれらの店を回って100円本を買っている。ほと
んど毎日のように行っている。ワタシの場合、行くこと自体楽しい。
好きな物がそろっているところへいくのだから楽しいわけである。
そして店内を見て回り本を選ぶ。これが応えられないほど楽しい。
選んだ本を買う。自分の好きなものを手に入れる。これも楽しい。
もうこの段階で100円の元など完全に取れている。この後読まな
くても十分だと思う。こんな楽しみを毎日のように味わっているわ
けだから、そりゃもう極楽人生である。
こんなブックオフがあるせいで、最近は図書館にも新刊書店にも
あんまり行かなくなった。図書館は返すのが面倒ということもある
し、新刊書店は、最近の本しか置いてないということもある。実際
中型書店クラスの店で置いてあるのは、せいぜいここ数年でた本ば
かりである。したがって、どの店にいっても並んでいる本はほぼ一
緒である。あちこち行ったところで意味がない。
それに対してブックオフは、数十年前の本から最近の本まで、広
い範囲の本が並んでいる。しかも店によって全然違う本が並んでい
るわけである。だから、あちこちの店にいっても、違う本が見れて
面白い、楽しい。
まったくもってブックオフ礼賛という感じだが、ワタシにとって
は、まったくそうだな。ワタシの読書生活がブックオフによって、
画期的に変わったのは確かなことだ。良いほうに変わったと思う。
ブックオフにもいろいろ批判があることは承知しているが、しか
し、ワタシにとっては、ブックオフの出現はまったくありがたいこ
となのは間違いない。よい時代になったなと思う。