#6208/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA ) 10/07/29 21:25 ( 27)
匙加減 永山
★内容
今まで、ライトノベルのファンタジー系作品を原作とするアニメをいくつか
観てきましたが、そのほとんどがギャグの風味をまとっている気がします。
ギャグや笑いは、どんなジャンルのエンターテインメント小説にも、あって
いい要素だと思います。もちろん、量を加減することは必要ですが。
ライトノベルのファンタジー系作品を私は多分読み通したことがないので、
アニメ化された物に限定しますが、このは、ギャグや笑いの配分を間違えて多
めにしてしまったんじゃないかと思わせる作品がかなりあると感じます。
そのような作品群を、二つのタイプに分類できるかもしれません。その作品
に芯となるシリアスな展開が曲がりなりにもあるとして――。
1.全体に比してギャグや笑いが過多である場合
2.シリアスとギャグの落差が大きい場合
1は、本筋よりもギャグなどに力を入れたがために、下手をすると、物語が
薄っぺらいことに読者に易々と気付かれてしまうことがある。ギャグを減らし
てバランスを取れば改善し得るが、ただし作品の長さが短くなりがち。
2は、落差が大きいあまり、ギャグ場面からシリアス場面に転じても読者が
乗れないことが往々にしてある。また、何故、あの場面ではギャグやおちゃら
けてばかりだった登場人物が、どうしてここではシリアス一辺倒になるんだと
いう不自然さが、浮かび上がる恐れもあるかと。
どちらにせよ手直しは可能。にも拘わらず、この手の似たような作品が量産
されている(ように思える)のは、こういうタイプを求める読者が一定数以上
いるからなんでしょう。よさがどこにあるのかを学びたいもの。
もしくは、私のような読者の匙加減とは、大きく異なる物差しを持つ読者が
大勢いるってことなのかもしれず。
ではでは。