AWC 本の感想>『新・本格推理07 Qの悲劇』   永山


        
#6003/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  10/03/10  21:01  ( 23)
本の感想>『新・本格推理07 Qの悲劇』   永山
★内容
・『新・本格推理07 Qの悲劇』(二階堂黎人 編 光文社文庫)
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 博士とその三人の娘が参加し、宇宙ステーションで亜空間跳躍実験が行われ
るが、次から次に死者が出て……(「暗黒の海を漂う黄金の林檎」)。田舎の
村に床屋を構えるミステリマニアの源さんが首無し死体の謎に挑む(「床屋の
源さん、探偵になる」)。ある都市の記念式典に招かれた芸人が、不可思議な
状況で相方を失い、翌日には都市そのものがなくなっていた?(「ホワットダ
ニットパズル」)。極寒の季節を迎えようとするイルクーツクで、刑務所から
煙のように消失した男(「イルクの秋」)。
 アマチュア作家九人の作品を収めたアンソロジー。

 落選作を含め、編者の採点が載っています。それを読むと、編者と自分との
穂床の違いがかなり明確になり、興味深い。上の粗筋に記した四編の内、最初
の作品が私は一番面白く読めましたが、編者は準優秀作としていました。残り
の三編は編者が優秀作とした物ですが、私が感心できたのは「ホワットダニッ
トパズル」のみで、これにしたってこの作者の力量からすれば、もう一捻りあ
るかと期待していた分、拍子抜けでした。残りの二編は、奇術でいうところの
改めが甘い気がして、いまいち乗れず。
 一番面白く感じた作品が冒頭にあったので、何だか尻すぼみな印象を持って
しまいましたが、人の感じ方はそれぞれ。少なくとも読んで損のないアンソロ
ジーだとは思います。

 ではでは。





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