AWC 感想>おまけのこ  $フィン


        
#3345/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (XVB     )  06/05/03  15:15  ( 47)
感想>おまけのこ  $フィン
★内容
木曜日に『おまけのこ』を借りてきて面白かったものだから1日で読んでしまった。他
の本と比べれば面白いことは面白いのだけど、過去のしゃばけシリーズと比べたらやや
中だるみで、少し物語りとしての質が落ちたかなァと思います。 

では元気にレビューいってみよう!! 

『おまけのこ』 畠中 恵 著 

こわい 
 妖怪の狐者異(こわい)は生まれながらの一人ぼっち。狐者異に関わるだけで不幸が
やってくる。人や妖怪と普通に交わりたい、安楽に暮らしていきたいのに、不幸がやっ
てくるから、一人ぼっち。愛されて甘やかされて育てられた一太郎とは究極の存在であ
るな。こんな風に生まれるとはりねずみのどるちゃん泣いてしまうな。 
同じしゃばけシリーズの短編で出た貧乏神のあったけど、あれはいるだけで貧乏になる
っていっていたけど、貧乏神を大事にした一太郎には幸きたのだけど、狐者異を大事に
しても幸せがこないのかなとちょっと疑問が残ります。 
本編の隠し味となっている栄吉のお菓子の不味さを物語る鳴家でさえひっくり返るシー
ンは笑いがこぼれます。ああいうところがしゃばけシリーズのいいところなのだよね。 

畳紙(たとうかみ) 
昼間仮面のように顔に白粉をぬることで安らぎを感じているお雛と屏風のぞきを中心と
した物語で一太郎はアドバイスするだけなのがちょっと不満に感じます。仮面のように
白粉を塗ることで、どこかに心を瑕を持っているはずなのだけど、祖父母の日記とかは
見つからず、白粉を使った後の畳紙の書付で祖父母の愛情を感じ、この物語のラストに
はお雛は、薄化粧にしてみようかしらと未来は明るく感じます。 
屏風のぞきは、なぜ印篭を大事にしていたのかちょっと知り合い気持ちになる。女関係
かな? 

動く影 
妖怪たちと交友をしていなかった一太郎の子供時代の話。妖怪たちの個性があってこそ
のしゃばけシリーズなのに、妖怪の手助けがなかったのでちょっと不満がある。この物
語の冒頭で影女がちらりとでてくるのだけど、何の理由があって一太郎のところに出て
きたのか解決していないのと、雲外鏡がでてくるとなぜ影女がわらわらでてきたのかも
説明されていない気がします。祖父の人物描写ももっと欲しかったな。 

ありんすこく 
一太郎がすんでいた時代背景がわかるはなし。遊郭で花魁としてでるつもりだった秀が
心臓が悪くて、花魁としては早死にしてしまう。そのために一太郎たちが売った手と
は。。。物語そのものよりも手代の佐助(実は犬神)と仁吉(実は白沢)が一太郎大事
に、一太郎の父親をいちびるところが面白かったりします。 

おまけのこ 
副題−鳴家(やなり)のびっくり仰天の大冒険 どるちゃんが勝手に副題をつけてしま
いました。この本の中ではこれが1番面白いかな。しゃばけシリーズで犬神や白沢やそ
の他の妖怪たちがわらわらでて活躍するのだけど、鳴家は物語に少しだけ載っているお
まけみたいな存在でした。おまけのこと見られていた鳴家も立派に存在しているのだと
いう物語でありました。





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