AWC かくかくしかじか   永山


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#2350/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  04/09/22  22:20  ( 26)
かくかくしかじか   永山
★内容
 「欠いた」関連は、「画竜点睛を欠く」と「お茶碗欠いた」とで、同じ用法
と見なしていいのかどうか判断つかなくて、何となく停滞しております。

本の感想>『上高地の切り裂きジャック』(島田荘司 原書房)16/6451
 そこそこ顔の売れた中堅女優が、上高地で殺された。腹を裂かれ、内臓の一
部を切り取られて。ドラマのロケ地である上高地から一旦、立ち去ったはずの
彼女はどうして舞い戻り、殺されたのか。
 遺体に残っていた精液からDNAが判明し、程なく容疑者として、病院の一
人息子が拘束される。が、この決定的な証拠にも拘わらず、容疑者には鉄壁の
アリバイがあった。
 行き詰まった刑事から、石岡を通じて助言を求められた御手洗潔は、遥か異
国の地より、電話で謎解きを始める!
 表題作に加え、「山手の幽霊」を併録した中編集。

 うーん。「上高地の切り裂きジャック」は面白くはあるのですが、扱われて
るネタが、少々古い感じ。2003年3月初版の書き下ろし作品にして、こう
いう感覚を受けるのは、最新科学をアイディアの根幹とした場合、古びるのも
早いということになりましょうか。
 一方、「山手の幽霊」は、2000年の作品にも拘わらず(そして再読にも
拘わらず)、新鮮さを保っているように感じました。突拍子もないトリックと、
裏に隠された動機や犯人の置かれた状況との落差が大きく、凡人が描けば違和
感がひどくて、コメディになりかねないであろうところを、見事にまとめてい
ます。
 惜しむらくは、文章が若干、粗っぽかったかな。

 ではでは。





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