#264/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (WXB ) 87/ 8/19 0: 2 ( 21)
リレーB>第8回 洞窟に 無鉄砲
★内容
「さあ、中に入りましょか!」とジャンさん。
「ちょっと、待って下さい」と僕。
「えっ、ここ迄来て何をためらって居るのですか?」
その言葉に僕は、答えずに、じーっと洞窟を見ていた。
本当にこの洞窟の中に”鬼門の門”があるのだろうか?あったとしても、そこには啓子が居るのだろうか?と、そんな不安が頭をよぎったのだ。
そう考えてるうちに、あの時の言葉を思いだした。それは啓子の最後の台詞を思いだした。
『私はいつまで夢を・・・』
そうだ、僕の夢は”啓子”をだから今この地に居るんだ。これから、何があろうと啓子と再会するんだ。もう、あと戻りは出来ない。俺には前に進むしかない。よし行くぞ!
「じゃんさん、行きましょ!」
「へえ」
洞窟の中は暗い、サーチライトで照らしても、ほんの少ししか見ることが出来ない。我々は手探りで進ん行った。
「痛って。」僕の体をもの凄い激痛が走っていく。
「どうしました。」とジャンさんの声に答えることが出来なかった。
どうしたのだろう?訳が分からない。
なぜ、ここまで来て。『啓子』と心の中で・・・・。
<つづく>