#2310/3613 ◇フレッシュボイス2 *** コメント #2306 ***
★タイトル (AZA ) 22/08/10 17:39 ( 25)
面白いが故の要望がふつふつと 永山
★内容
NHKで放送の海外ドラマ「アストリッドとラファエル」第二回『パズル 後編』を
録画視聴。ネタバレ注意です。
解決編の位置付けであるとともに、レギュラーキャラクターの属性を確固たるものと
して提示する役目も果たした回かな。
特に主役の二人のこれからの関係性を窺わせるやり取りは、うまかった。今後も今回
と同じように割と言いたいことを言い合うのか、あるいは多少はセーブして気遣うよう
になるのか。
レギュラーと言えば、コンピュータと鉄道に詳しい男性は、今後も出て来るのか?
一回限りで使い捨てるには惜しいし、使い方によっては事件を起こせるだろうし、ぜひ
とも継続して登場を。
とまあ、キャラクターを楽しむ分には充分に及第点を超えてきたと思うのですが、反
面、事件物として見ると若干、食い足りない感触。アストリッドの観察力が細かすぎる
が故に、視聴者がリアルタイムでは着いて行けず、後追いにならざるを得ない。そもそ
も、手掛かりが最初に画面に映し出されたとき、ほんとに視聴者に分かるように映して
あるのかな? 関係者の名前とかコロンビアとかは、後追いならぬ後出しのような。
キャラ設定が似ているとされる「名探偵モンク」だと、手掛かりとなる物事は基本的
にきっちり映しており、視聴者が想像を働かせる短所になっていた。好みの問題かもし
れないけれども、個人的には本ドラマも同様のやり方をしてほしい。
ただ、推理作家の殊能将之が「フランス人は本格ミステリについて何か重大な勘違い
をしている」(『殊能将之読書日記2000−2009』講談社)と記したように、フ
ランス制作の本ドラマに、本格ミステリ的なものを求めるのは無理あるいは無粋なのか
もしれない。(^^; 今回のエピソードで言えば、たとえば犯人の正体にしても、意外性
よりも唐突さが先に来ていたように感じた。
ではでは。