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★タイトル (CKG ) 99/11/ 8 8:32 ( 45)
@コラムbP02 福祉を消費税で賄うのは間違い ヨウジ
★内容
介護保険を保険料で賄うということが決まっていて市区町村が準備してきたも
のを、自由党が実施直前の今になって全て消費税で賄うように変更すべきだと言
い出すのはおかしい。良く考えればこの考え方には誤りがあることが解る。
第一に消費税は景気に左右される財源であるため福祉目的税化してこれだけで
福祉支出を賄うという考え方は根本的に間違っている。税率を引き上げても景気
が悪化すれば税収は期待した程増えない。こうした不安定な財源だけで増大する
福祉予算を賄うことは適当ではない。今回の介護保険に限って言えば受益者負担
ということで保険料方式にすれば確実に予算が確保できるので好ましい。また、
介護というはっきりした目的のために必要な保険料を徴収するので予算と福祉と
の関係が明確になるから無駄が出ずサービスの効率化に役立つ。低所得者からの
徴収もあるから全て保険料で賄うかどうかは決められないが、消費税という不安
定な財源だけに頼ることが間違っていることは容易に理解できるだろう。
第二に消費税は景気に左右されるどころか景気を左右してしまう税制であると
いうことだ。肯定歩合同様景気を上げ下げする効果を持っている。消費税率を引
き上げることは公定歩合同様景気を冷やす効果を持っている。このようなものを
福祉財源にできるはずがない。先の税率引き上げ後の景気の急激な悪化を観ても
解るように、バブル崩壊後景気回復途上にあった景気は再び悪化し始め、その後
には為替や株の投機的取引によって増幅されデフレスパイラルに突入した。そし
て今や日本経済は未曽有の大不況となり未だ回復の見込みがなくリストラによる
大量の失業者で溢れるという危機的状況から抜け出せないでいる。勿論、バブル
崩壊による巨額の不良債権が原因していたことも確かだが、税率引き上げ後の消
費低迷が景気を悪化させ企業業績の悪化や倒産件数の増加を招き不良債券を更に
巨額化させたことを忘れてはならない。
第三に財政当局が言っているように税金を固定目的化することは財政上好まし
くない。それぞれの税収はその時々の経済状況により変動するものであるから国
の予算全体を考える中でその時々の状況に応じて適切に配分すべきものである。
「今年度は税収が厳しいから無駄な公共事業を削減して何とか福祉予算だけは昨
年と同額を確保しよう」というようなことは税収の柔軟な予算配分により実現で
きるものだからだ。
第四に消費税には逆進性の問題があるから福祉予算の増大に合わせて税率引き
上げを行なうのにも限界がある。消費税は低所得者程負担が重くなるから福祉と
は相反する。税率引き上げにより福祉を改善しようとすると低所得者を中心とす
る庶民の生活が圧迫されるから福祉が悪化するという矛盾する要素を含んでいる。
消費税を福祉目的税化して名前を例え「国民福祉税」などに変えたとしても税制
が持っている欠陥は何ら変わらない。聞こえを良くして国民の批判かわすこと以
外には意味がないのである。
ヨウジ
P.S.「介護保険の見直しを理解しろ」というが、決めて区市町村が準備して
きたものを、連立による数合わせや選挙対策のために今になってひっく
り返して、妥協の産物として保険料徴収の半年間凍結等を決めたのだか
ら、理解しろと言っても無理な話だ。国民生活を政争の道具に使うな!