#3640/7701 連載
★タイトル (CKG ) 94/ 2/16 16:44 ( 44)
●『続・権力の陰謀』 中選挙区制以上を目指せ ヨウジ
★内容
小選挙区制による二大政党制への誘導は一見正しいように見られるが、実は重
大な欠陥があった。確かに多党乱立のために与党に対抗できる野党がなかったこ
とが政権交代を妨げ、一党独裁と政治腐敗を許してしまった二番目の要因ではあ
った。だから野党が結集して戦えば、今回のような連立による政権交代が可能に
なるから、政界再編を促す小選挙区制は強力な手段のように思われる。だが、こ
こに大きな見落としがあった。選挙制度とは主権者である国民の意志を正確にく
み取り、政治に正しく反映させるためのものだ。ところが、ほとんどの国民が同
じ民主主義を求めるとは言っても、様々な職業、様々な階層、様々な境遇の国民
がいて、様々なニーズを持っている。これをたった二つの政党になどとてもでき
ないのだ。これを無理に収斂させると偏りが起こる。つまり混ざり合って中間色
になるのではなく、ある色だけが圧倒的に強くなり、他の色は吸収消滅されてし
まうのだ。この結果行く場をなくした民意は右往左往して政治に反映されなくな
ってしまうのだ。小選挙区制はこの現象が極めて顕著に現れる。これは民主主義
の原則に反する重大な欠陥である。一体誰のための選挙制度改革なのかもう一度
考えなければならない。
望ましい選挙制度改革とは民意をできるだけ正確に国会に反映させることだ。
ここでは金の問題は一切関係ない。選挙資金の多少の違いなどここでは取るに足
らない問題だ。他の制度で不公平にならないよう歯止めを掛ければ良いだけだか
ら。多数の民意も少数の民意もそのまま忠実に国会に反映させることだけを考え
れば良い。これが民主主義の基礎だ。これがいい加減なら後のことは皆いい加減
になってしまう。何故なら立法や行政はここで決まった政治家により全て治めら
れるからだ。歪んだ民意の反映からは歪んだ立法・行政しか行われない。
選挙区で言えば中選挙区以上を取るべきだ。そして一票の格差は選挙区の有権
者数の変動に柔軟に即応できるものでなければ駄目だ。今までのように2〜3倍
の格差を政治家の都合で何十年も放置しておくような制度では駄目だ。これから
は政治家の都合でなく主権者である国民のための選挙にしないといけない。区割
りを動かすことがどうしても不都合なら、大選挙区か比例区にするよりない。こ
れならそう言った利害対立は絶対に起こらないだろう。しかも一票の格差の是正
が容易になり、民意は常に正確に反映されるようになる。(小選挙区制も将来一
票の格差の問題が起こる。民意を切り捨て歪める制度である上に、また一票の格
差の問題も起こる制度なのだ。)
以上の結果から政界は穏健な多党制になる。もし、今までのように一党独裁と
政治腐敗が続くようなら、野党が自主的に選挙協力なり統一会派なりを作って選
挙を戦い、今回のように政権交代すれば良い。政党合併は政党間の話し合いで自
然に行われれば良い。また、穏健な多党制なら時代の変化に柔軟に対応できる。
それは民意を柔軟にくみ取るという意味でも、政権政党の柔軟な組み合わせと言
う意味でも。
最後にもう一度、小選挙区制(小選挙区比例並立制)は政治改悪に繋がる最悪
の選挙制度です。連立与党が全会一致で今「公職選挙法」改正を廃案にしてくだ
さい。
ヨウジ