#2179/3137 空中分解2
★タイトル (TEM ) 92/ 9/21 13:48 ( 38)
恋愛書簡集・原点0 うちだ
★内容
それにしても理由もなく世の中のすべてがかなしくなるのは困るなぁと思う。昨日買
い物の途中、ショーウインドウに映った自分の影を見たら、あんまりにもひどい顔を
していたので、びっくりした。どんなに心を浮き立たせたつもりでいても、目の焦点
は合ってないし、眉毛は情けなく八の字だった。
あなたに会うまでに、この災難のような気分がなくなっているといいな。あなたと災
難とは何の関係もない。本当に何の苦労もなくあなたと会えたらいいと思う。
・・・
禁欲的になりました。好きだから何かしてあげたいと思う気持ち、セーターを編んだ
り、お弁当をつくったりしたい、そんなケナゲな欲求のすべてに。あなたに会うため
に何度も電話したり、駅から20分も歩いたりするうち、そんなケナゲな自分に気持
ち良くなってしまうのは何か違うと思ったから。何にもない私に、ただ会いたいと言っ
て。守ってくれなくてもいい、助けてくれなくてもいい。何にもないあなたにただ会
いに行くから。
そんなわけで私はたいていひとりだ。
・・・
夢をみた。海辺の砂浜のところを、白いシャツ着た男の子と私が笑って歩いていた。
自然とつないだ手はなんだか楽しかったけど、その男の子はあなたじゃなかったんだ
ね。
だいきらいだよ。
かなしいことも辛いことも知らないまま死んでいけるのならそのほうがいい。あなた
に会うときは、なるべく楽に、簡単に、行けるところで待ち合わせようと思う。炎天
下で駅から20分も歩いたり、踏切で待たされたりそんなことのないような場所で。
・・・
「宛て先は?」
「上様で切っといてくれ」
ちょっと違うな。領収書じゃないんだから。