AWC RAINBOW RAINBOW --2        アンゴラ


        
#651/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (QDA     )  88/ 1/ 4  16:35  ( 63)
RAINBOW RAINBOW --2        アンゴラ
★内容
 その日のあたしは上機嫌で、教室に飛び込んだの。遅刻もしなかったし。
でもって、2−1のあたしは、3組の教室まで走って行く。親友の玲子に会う
ためにね!!
「れーいこぉぉぉっっっっ!!!!」
 ドアから飛び込んで、れーこの姿を探す。窓際のストーブのそばで、れいこが
本を読んでいる。
「きゃぁぁ、My Sweet Honey!!」
 目標物に走ってって、おもいっきり抱きつく。
「ゆうかっっ!!」
 向こうも反応して、あたしのこと抱き締める。ひしっと、感動の再会シーンをして。
「れーこさん、あの本とってもよかったぁ。特にメフィストがさーいこぉっ」
「やっぱりぃ!?あんた変態だから、そういうの好きだと思ったんだ!!」
 抱き合いながら、れーこは耳もとでささやく。
 でもね、あたしたちのSweet Timeをぶち壊した奴がいるの。
「はん、レズりやがって。この変態野郎」
 3組の青柳が、通りすがりに吐き捨てるように、そう言ったの。
あたしは、おもいっきりむかついた。
  ズカズカと歩いて、青柳の前に立ちふさがる。
「なんだよ、レズ野郎」
 うーっっ、声聞いてるだけでムカムカするっっ!!
「てめえ・・・うるせえんだよ、人が黙ってりゃレズレズって。貴様、俺が
 誰だか知ってるんだろ!?俺は、俺はな、佐藤ゆうかだぁぁっっ!!」
  青柳の顔に脂汗が浮かぶ。あたしが、本気になるのは主語が「あたし」から
「俺」になったときなの。でも、誰かさんが、「やめろ」っていったから、
あまり「俺」って言わないケド。
 青柳の襟首を掴んで、手近にあったストーブに向かって投げつける。
拍手が聞こえた・・・そして、次に。不意打ちで入ってきた、英語の鷹倉の声が。
「佐藤くん。あとで、進路相談室へ来たまえ。」

 こってり絞られて、お昼休み。あたしはまたもや3組に向かう。
「ごめんねー、ゆうか。あたしのせいで・・・。」
「いいってば、れーこってば。愛してるもん。」
「ゆうかっっ!!」
 あたしの一言によろこんで、れーこは何をおもったのか、あたしを机の上に
押し倒した。(っていうか、抱きつかれた勢いであたしが机の上に倒れちゃったんだ。)「ばかっ、れーこ。公衆の面前だぞっっ!!」

「どーにかなんないの、あんたたち。」
 隆子がため息をつきながら、そう言う。
 隆子は、部活のオトモダチ。家も近所だから、よく遊んだりするの。帰りも、
いまみたいに一緒に帰るし。
「え、どーにかって?」
「だからぁ、あんたのその女癖の悪さ。評判なんだから。」
 こいつ、完ぺきにあたしをレズだとおもっとるな?
「あのねー、あたしは別にレズじゃないってば。れーこは、ただのオトモダチ。」
 こういう友情の表現の仕方もあるのよね。(愛情じゃないよ。)でも、他の人には
それが理解できないの。悲しいけど。
「ふーんだ。あんた、体操部のけーこにも手を出してるじゃない。」
「いつあたしがけーこに手をだしたのよっっ!?」
 不意に、隆子がくすっと笑ったもんだから、あたしは拍子抜けしちゃった。
「そこがいいのよねー、ゆうかって。」
 あたしは暫し呆然としてた。こいつもレズなのかよ!?
「だって、怒っても女の子には暴力ふるわないんだもん。」
 当り前だっっ!!女に暴力ふるうのは最低だッッ。
「あたし、あんたが男だったら絶対惚れちゃうなぁ・・・」
 あたしの腕に、隆子の腕が絡みついてきた。うげーっっ!!
                                           (つづく)
オマケ・佐藤ゆうかに関する覚書。
身長→168センチ
体重→49キロ
スリーサイズ→不詳。ただし、完ぺきな少年体型と思われる。
その他→IQ200の天才少女。
        武道の天才といわれる。




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