#3402/3711 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 25/03/02 17:31 ( 25)
“改め”の大切さ 永山
★内容
フジテレビ系で放送のドラマ「問題物件」第七回を録画視聴。ネタバレ注意です。
不退去者問題が今回の案件。立ち退き料のアップを狙ったいわゆる占有屋かと思わせ
て、立ち退かない他の理由がある、というのがしばしば描かれるフォーマット。で、こ
のドラマでは、“他の理由”の中でも一番よく描かれてきたであろう、その物件に見ら
れては困る物があるから立ち退かない、たとえば死体とか、というパターンを真っ先に
登場人物らに言わせて、すぐさま否定しているのがいい。マジックで言うところの“改
め”を丁寧に行うのは、ミステリ系の作品では大切だと思います。
贅沢を言うと、死体などを隠しているのではないと否定するだけの根拠を出してから
否定してほしいのだけれど、まあその辺りはドラマの尺の長さなど都合もあるだろうか
ら、端折ってもしょうがないか。※原作小説でどう描かれているのかは知りません。
そうした流れで、占有屋の可能性を残しつつ、あれこれ探っていくと終盤になって突
如、真相が浮かび上がる。これは構成がよかった。私も見ていて、その場面に差し掛か
るまで全然気付かず、差し掛かった瞬間に「分かった!」となりました。(^^)
このエピソードのように、物語に暴力団・ヤクザを登場させるときは何らかの意味が
あるのは当然であり、ミステリの場合だとそれがプロットやトリックのためにどうして
も必要だからということになる訳で。いくつかの先行作品でも好例を挙げられますが、
本ドラマのこのエピソードには、何て言いますか、ある型の別パターン、みたいなうま
さを感じました。
犬頭が、不退去者の将来を慮り、きちんと先を示すところも人情話っぽく、ほどよい
味付けになっていたかと。
その犬頭、ラストで人間の姿のまま雅弘と会うことを避けたがっていた様子で、それ
なのに会ってしまったというところで続くになりました。避けたがる理由が分からん。
見られたら一発で犬太であることがばれる、とでも思い込んでいるのかな?
ではでは。