#2176/3627 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 22/04/11 19:45 ( 28)
忘れるおかげで楽しめる 永山
★内容
BS松竹東急で放送の映画「配達されない三通の手紙」(日本 1979)を録画視
聴。ネタバレ注意です。
原作はエラリー・クイーン『災厄の町』で、読んだ覚えがあるのですが、詳細は忘れ
てました。(^^; この映画そのものも、以前に観た気がするんですが覚えてないという
ていたらく(汗)。
一九四〇年代の米国での物語を、一九七〇年代(というか八〇年が目前だけど)の日
本に移すことで、多少は無理が生じているんでしょう。結婚式前日に失踪した男が三年
ぶりに戻ってきて、失踪のまともな理由も言わずに改めて結婚が許されるなんて展開が
あり得ないし、男は花嫁の父が頭取を務める銀行の行員で、三年間行方知れずなのが戻
って来てまた銀行で働き始めるというのも摩訶不思議。その頭取の影響力がやたらと強
くて、地元警察の捜査に口出しして言うことを聞かせる始末。こういった諸々を受け入
れれば、なかなか面白いストーリーだったと思います。
その中で一番の疑問点は、タイトルにある「三通の手紙」について。夫の犯行計画を
いかにも示唆したような、未来の出来事に触れた「三通の手紙」ですが、仮に夫が本当
に犯行を計画していたとして、三通の手紙を前もってしたためておく必要は全然ない。
各手紙の日付に合わせて、その前日か当日くらいに書けば事足りる。逆に、予め書いて
おくと、もしも事前に見付けられた場合に釈明するのが大変で、メリットは一つもない
ように思える。そういったことを、手紙を見付けた面々が疑問に感じないのがちょっと
納得が行かないというか、みんな冷静さが足りないというか。実際には夫はそんな犯行
の計画は立てていないのだから、手紙に疑問を抱いていれば悲劇は避けられた可能性が
非常に高いんじゃないかなあ。
もっと言えば、不穏な内容の手紙を出さないまま、ずっと取っておく心理が分からな
い。あの内容でとりあえず出すのを辞めた手紙なら、一旦廃棄すべき。保管するならす
るで、絶対に人に見られない場所に隠すべき。
上のような疑問があったので、過去に別の殺人をやったことについて書いているもの
と推測しつつ、観てました。外れていたので、自作に使えるかも。(^^)
ではでは。