AWC 再び夏が来る   永山


        
#1828/3619 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/06/24  19:30  ( 23)
再び夏が来る   永山
★内容
 BS朝日で放送のドラマ「訃報は午後二時に届く」を録画視聴。ネタバレ注意です。
 原作は夏樹静子の同名小説で、私は未読です。観終わってからタイトルの意味を考え
るも、ピンと来なかった。時間・時刻を強調した絵面がほとんどなかったと思う。
 内容の方は、可もなく不可もなく。夏樹静子という名前に対する期待感から言えば、
不出来な方じゃないかしらん。凝った構成を取っているけれども、ミステリ・推理物と
しては物足りない。手掛かりや伏線はそれなりにあるものの、決め手を欠くため、視聴
者が推理して解けるタイプではなく、(一応の)意外性のあるストーリーがただただ
次々と明らかになっていく感じ。
 先日の「天使が消えていく」に続いて、本ドラマでも警察の動きが遅いシーンが。宅
配で切断された人の小指が届き、家人が悲鳴を上げたのに、張り込んでいる刑事は一向
に現れない。家人から電話をもらってやって来た人物の提案で、警察に知らせてようや
く事態を把握するという流れ。端から刑事が飛び込んで来ても前後のストーリーに影響
が及ぶとは思えず、謎の構成です。
 古めの作品ということもあり、トリックの面ではやや苦しい。現代の視聴者なら容易
に気付くだろう点が多かった。他の作者が使っている事例も知っていました。ちなみ
に、夏樹静子作品の方が先に出ています。
 終盤の犯人確保のための小芝居は、どう考えても必要がない(その前の時点で充分に
逮捕できる)のですが、映像的に入れたかったんだろうなあ。
 一方、捜査の過程で、スナックに現れたという目の不自由な女性の存在を確認しない
のは、非常に不自然。容疑者の言葉が正しいかどうかを計る大事な要素なんだから、少
なくとも調べようとするはずだろうに、全然探さないなんて、ねえ。

 ではでは。





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