AWC 認めながらも突っ込むという醍醐味   永山


        
#1764/3625 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/12  19:56  ( 29)
認めながらも突っ込むという醍醐味   永山
★内容
 日本テレビ系で放送のドラマ「ネメシス」第一話を録画視聴。ネタバレ注意です。
 ゆるい雰囲気の物語なのに、警察が事件関係者に重要なことを漏らすことはないと
か、では何で私立探偵の主人公達は堂々と事件現場に出入りできているのかとか、突っ
込みどころは満載。それでいてトリック(ロジック)の部分だけはしっかりしていると
いう、いびつなドラマ(笑)。キャラクター強めの本格ミステリを忠実に実写化すれ
ば、だいたいこうなるのかもしれませんが。
 純粋にミステリの部分だけを取り出してみれば、充分に面白かったと言えます。反
面、ドラマの部分がかなりだめなので、評価を決めにくい。とりあえず視聴は継続しま
す。
 初回での突っ込みをもう少し。
 櫻井翔演じる風真はポンコツのくせして名探偵のふりをする、実際に推理しているの
はほぼ助手のアンナ――この構図は「名探偵コナン」の毛利小五郎とコナンの関係を想
起させます。それはいいんでですが、「コナン」ではコナンが小五郎の口を借りて推理
を語るのにはある程度の必要性があるのに対し、本ドラマでは必要性が感じられなかっ
た。案が推理を語って、解決してはいけないのか? その説明が第一話でなされないっ
てことは、後々説明される可能性も低そう。
 長すぎるダイイングメッセージにしても問題ありますよね。複数の関係者が別個に、
偽装のためにダイイングメッセージを書き足していくという構図そのものはユニーク。
だけれども、一般常識のある大人なら、こんな細工をしても無意味だと気付くのが道理
というもの。長すぎて被害者が書いたものではないとバレバレなのに、委細かまわず足
していくのは無理筋でしょう。
 なかなかきれいな展開を見せた犯人絞り込みのロジックについても、突っ込もうと思
えば突っ込めるかな。容疑者の内、ダイイングメッセージの最終形を知ることができる
のは最後に書き足した人物と第一発見者と犯人だけ、として論理展開をしていました
が、最後に書き足した人物が陥れたい人物をさらに追い込むために、他の容疑者達にぽ
ろっとしゃべってしまうというケースが抜け落ちているのでは? 確認は簡単だと思う
のでそのくだりをしっかり描いて欲しかったです。

 ではでは。





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