#1718/3628 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 21/02/25 20:50 ( 48)
どんでん返しと意外な** 永山
★内容 21/02/25 20:50 修正 第2版
カクヨムコンのいわゆる“読者投票”が本当に作品の面白さと比例しているか、その
傾向を見るべく、ここ三週間ほどちまちまと読んでいるのですが。
全部読むのは無理なので、絞ってみた。
具体的には、部門はどんでん返し部門、ジャンルはミステリー及びホラー。文字数は
下限の十万字をクリアしていること。
部門の特質から言って、完結していなければならないだろうってことで、完結済みも
条件に入れる。
これでもまだ多いので、第6回カクヨムコンの募集要項が告知(二〇二〇年九月二十
四日)されて以降、少なくとも一度は更新されていることも条件に加えてみる。どんで
ん返し部門なんていう特殊な部門なんだから、旧作をそのまま応募するのではなく、何
らかの工夫を施してしかるべきなんじゃないかと、強引に理由付けしたです。(^^; こ
の条件の検索だと、期日以降に新規で一挙公開して一度も更新してない作品を弾いてし
まうのかどうか分からないのですが、とりあえず三桁を切る数に絞り込めました。
こうして絞った作品を人気順に上から読んでいく……つもりでしたが、好みの文体・
設定の物とそうでない物とが当然ありますし、文字数を見て「うわ、しんどいな」って
感じたのは後回しにしがちに。さらにミステリーはホラーのちょうど倍あったので、半
分にすれば同じ数になるな、よし半数を目標にしようとなった(苦笑)。
そこまで減らしても読めたのはやっとこさ、四分の一ぐらい。雑感を書くと、終盤に
おける意外な展開をどんでん返しとしている作品が多く、ちょっとずれている気がす
る。例えやすいのでミステリで言うなら、意外な犯人がどんでん返しと言われたら、い
や違うだろうとなるはず。私が考えるミステリにおけるどんでん返しは、
1.された結論がきれいにひっくり返る
2.読者が信じていた物事が小説技術でひっくり返る
この二つが代表格かなと。
2に「小説技術で」と記したのは、書いておかないと何でもありになってしまうか
ら。何の伏線もなしに、最後に来て「主人公は男だと思っていたでしょうけど実は女で
した」「物語の舞台、実は月でした」、あるいは「ハッピーエンドで締めくくると思い
きや、直後に火山が爆発して全員安否不明」なんて風に持って行かれても、それはどん
でん返しとは認めないよと。
そういった個人的基準で見ていった結果、ちゃんとどんでん返しが仕込んであり、な
おかつ面白い作品はミステリでは二つ。ホラーではまだ見当たらず。
どんでん返しがない、もしくは容易に看破できるけれども、作品はまあまあ面白いと
いうのももちろんあるんですけどね。
なるべく上位から読んでいるので、四分の一ほどを読んだ段階で二作、いいと思える
物が出てきたのだから、人気と面白さは比例していると言ってもいいのかもしれません
が、明らかに「これ、どんでん返しが弱いだろう」って作品が、選んだ二つよりも上位
に来ているので、微妙なところ。
ここからは逆に、下位から読む方が人気と面白さの関連性を解釈するにはいいのか
も。
あと、部門どうこうとは関係なしに、文章がうまいのか下手なのか分からない人がい
るのね。“会話文は達者なのに、地の文が物凄く単調”とか。狙いがあってわざと淡々
と書いている風ではないみたいだし。
ではでは。