AWC 何となく水晶   永山


        
#9110/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  16/11/25  20:28  ( 29)
何となく水晶   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「水晶の鼓動」第二回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 容疑者と接触しながらも取り逃がした直後に“オックス”による第二の殺人が起き、
責任を感じて意気消沈する塔子と尾留川。上司は格闘体力的に劣る塔子を気遣うように
してみせながら、所内でできるパソコンを使った情報収集をやらせようとするが、塔子
は現場に残ることを選択。情報収集は尾留川が受け持つことに。
 その後、爆破事件で使われた爆弾の仕組みが、過去に使われた爆弾と一例だけ合致す
ると判明。その事件の犯人こそが、トレミーだった。元々、爆破のトラウマを抱える塔
子は、このことと、更に父の形見である腕時計が止まってしまったことにより、ひどく
弱気になる。が、鷹野に叱咤されてどうにか踏みとどまる。
 第二の殺人の犠牲者は、第一の犠牲者が連絡を取り合っていた相手と推察された。キ
ャバレーか何かの店で、同席して写真に収まっていることからも可能性が高い。写真に
はもう一人、男が映っており、その人物が次の犠牲者になる可能性もある。
 尾留川によって、ネットの裏サイトで、オックス自身である可能性の高い書き込みの
ある掲示板が見付かった。塔子は独断で、その掲示板にオックスを挑発する書き込み
を、名前入りで行う。上司からは問題視されるもかろうじてお咎めなし。書き込みその
ものは削除できるのだが、すでにオックスを称する人物から挑発に乗る返事があった。
 この状況を利して、犯人おびき出しをはかる捜査陣。塔子を“餌”にした“おとり捜
査”は、かつて捕まえ損ねた男を呼び寄せたが。
 ――クライマックス直前までが、こんな感じ。
 面白いことは面白いけど、今回はややご都合主義が目立ったかな。捜査陣の推理にし
ても、犯人側の行動にしても、何だかうまく型にはまりすぎているイメージ。型にはま
っているから、推理がびしばし当たろうが予定調和だろうが違和感がないように錯覚し
ちゃうけれど、ミステリとしては薄まってしまった。そこをカバーするだけの工夫が足
りないような。捜査の進展具合も遅かったと感じた。
 その分、女性刑事のトラウマや過去にスポットライトを当てる割合が多く、エピソー
ドそのものやキャラクターの掘り下げはよかった反面、若干、間延びした印象を与えて
しまったんじゃないかしらん。

 ではでは。





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