AWC 本の感想>『キッド・ピストルズの醜態』   永山


        
#6802/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  11/08/11  21:57  ( 21)
本の感想>『キッド・ピストルズの醜態』   永山
★内容
・『キッド・ピストルズの醜態』(山口雅也 光文社)13/4351
 ドアをノックする音と大声に、密室状態の部屋で意識を取り戻した男は、室
内にバラバラ死体を見つけて驚愕する。こんなことをしでかした覚えはないの
だが、このままでは犯人にされてしまう。しかも、ポケットから犯行を暗示す
る脅迫文が出てくるに至り……(「だらしない男の密室)。犠牲者の皮を剥ぐ
という猟奇的犯行を重ねていた連続殺人犯レザーマンが捕まってから一年。そ
の犯行を真似るかのような出で立ちの怪人物が目撃され、さらに皮膚を剥がれ
た死体が発見される(「《革服の男》が多過ぎる」)。
 パラレルワールドの英国を舞台に、パンクな二人組の刑事と探偵士らが活躍
するシリーズ短編集。

 期待値が高いため、このくらいの出来映えだとどうしても物足りなく感じて
しまう。明かされる真相に、似たり寄ったりの趣向が取り入れられている点も、
何だかなあ。でも、楽しめたことは楽しめました。三編が収録されていますが、
「《革服の男》が多過ぎる」だけでも読む値打ちはあるかと。
 パンクスタイルの刑事というのが、初登場時は新奇さがあったし、特長を活
かしていたように記憶しているけれど、本作ではあんまり関係なくなってきて
いる。普通の刑事でもいいような。折角のキャラクターだし、もっと特色を打
ち出した活躍を希望。

 ではでは。





前のメッセージ 次のメッセージ 
「◇フレッシュボイス過去ログ」一覧 永山の作品
修正・削除する         


オプション検索 利用者登録 アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE