AWC 本の感想>『収穫祭』   永山


        
#6090/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  10/05/03  08:52  ( 23)
本の感想>『収穫祭』   永山
★内容
・『収穫祭』(西澤保彦 幻冬舎)12/5331
 一九八二年八月十七日、首尾木村は台風の接近によって大荒れの天候になり
つつあった。そんな折、数軒しか家屋のない地区が陸の孤島と化し、住民のほ
ぼ全員が殺される惨劇が発生。生き残った中学生の男女三人とその教師の証言
により、犯行は英会話学校の外国人講師とされ、彼自身も事件後に川に身を投
げ自殺したと見られ、事件は決着した。
 九年が経ち、ある者から依頼を受けたライターが、事件の再調査を開始した。
それに併せるかのように事態は動き始め、やがて過去を再現するかのように大
量殺人が起きる。

 うーーーーん。
 何というか……継ぎ接ぎが目立ってバランスが悪い。特に、妙に多い性的描
写が邪魔で仕方がない。事件に関係ないこともないので、省略はできないとし
ても、もうちょっと加減してもらいたかった。
 総じて、トリックというか騙しのプロットを紙上で実現するために、登場人
物を無理矢理動かしている感が強い。部分部分で劇画じみた展開をしたのも、
そのことと無関係ではないでしょう。示された真相の通りに、犯行がうまく運
ぶとはとても考えられないのもマイナス。
 タイトルに込められた意味合いは、先行作品がありそうな気がするものの、
なかなか面白かったこともであるし、それ故、もっとスマートな形でミステリ
に仕上げて欲しかった。

 ではでは。お題募集中。





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