AWC 感想>SF全集>夜長姫と耳男   $フィン


        
#3456/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (XVB     )  06/07/04  23:10  ( 24)
感想>SF全集>夜長姫と耳男   $フィン
★内容
夜長姫と耳男 坂口安吾 著 

すさまじいお話だにゃ。内田百(門に月)の東京日記がうなぎが泥の中をねそべって怠
惰にしているのに比べ、こっちは蛇の血が屋根から滴り落ちている感じがする。 

物語はこうです。長者の娘夜長姫の守り仏として、耳男をはじめ数人の匠が呼ばれ、小
屋に3ヵ年ぐらいこもって、仏を掘るというものです。耳男は、その両方の長い耳を懐
刀で切られ、そして夜長姫の笑みに負けないように、小屋で姫が気に入るような仏を掘
るのでは、なく蛇の生き血をすすりその死体を部屋にたらり、血まみれになりながら呪
詛しながら精魂をこめてバケモノを彫り上げます。 
そして夜長姫にそのバケモノを気にいられて、村に伝染病が流行っても、精魂こめたバ
ケモノ仏のおかげで伝染病は長者の家にははいってきません。そして耳男は、今度は姫
の笑顔に負けぬために、ミロクを彫ろうとしますが、バケモノ仏に対して迫力がないの
です。 
村人をキリキリ舞いにさせて、死に絶えさすために夜長姫は蛇の生き血をすすります
が、耳男にかかって心臓を懐刀で刺されて息絶えます。 

今でこそ、夢枕とか菊池(10年ぐらい前の古い作家でごめんなさい。最近流行りのこの
手のげろげろ作家知らないのです)のなんとかバイオレンスとか流行っていたけど、こ
の坂口の夜長姫の話も負けずに、えぐいです。変に純文学っぽいからこっちの方がスプ
ラッター度は高いかもしれない。それに変に民話っぽいところもあるし・・・どるちゃ
ん好みの物語でありました。夜長姫がじっさいいて笑いかけてきたら怖いだろうな・
・・ 
 





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