AWC 本の感想>『コフィン・ダンサー』   永山


        
#3092/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  05/10/16  19:13  ( 30)
本の感想>『コフィン・ダンサー』   永山
★内容
 と、その前に。
 拙作『そりゃないぜ!の恋』の完結ですが、以前、ちらと予告した話数では
無理であることが確定しまして……今しばらくのお付き合いを。

本の感想>『コフィン・ダンサー』(ジェフリー・ディーヴァー 著 / 
               池田真紀子 訳 文芸春秋)18/6562
 その殺し屋は、棺桶の前で女と踊る死神の入れ墨を上腕に施していることか
ら、“コフィン・ダンサー”と呼ばれる。神出鬼没のそいつを、捕らえるチャ
ンスが巡ってきた。裁判の証人三名を消す依頼を受けたコフィン・ダンサーを
追い詰めるべく、世界最高の犯罪学者リンカーン・ライムは、科学捜査の力を
総動員して奴の正体を掴もうとする。だが、敵も様々な罠を張り、無関係の者
や捜査員を殺害することで窮地を脱するばかりか、目的を達して行く。
 残る証人を、月曜に開かれる裁判まで守り抜けるのか。四十五時間をタイム
リミットとした、ライムとコフィン・ダンサーの知恵比べ、その結末は?
 『ボーン・コレクター』に続くリンカーン・ライムシリーズ第二弾。

 傑作サスペンス、傑作ミステリと言い切っていいでしょう。『ジャッカルの
日』に岡嶋二人テイストを加えたような感じです。
 捜査の達人と殺しの達人による全身全霊を傾けての対決は、実に緊密で、練
り込まれて、飽きさせません。双方とも、ミスをしたり不運な偶然に左右され
たりせず、最善を尽くした上で、決着がつく辺りも素晴らしい。
 このタイプのストーリーって、どうやって組み立てるんだろう?と感心させ
られます。入り組んでいるが整然としていて、伏線もしっかり張っていながら、
読者を出し抜いて驚かせるだけのものを用意している。しかも、最先端の科学
捜査の知識を駆使する訳で、このネタはここに当てはめよう、これはここに、
という風に作っていっても、つぎはぎだらけの物語になって、絶対にこんな見
事な形には結実しないと思う。
 という訳で、今回も、四の五の言わない!

 ではでは。





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