#3316/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA ) 06/04/12 23:06 ( 24)
たまたま都合が悪くて 永山
★内容
大雨に伴う雷のせいで、コンマ数秒の停電。ほんの一瞬だったのに、DVD
でタイマー録画中の番組データが消えた。一瞬で全てが消えるのは、やはり怖
いのぉ。
偶然とご都合主義>
ストーリー展開における偶然について、補足。この前の書き方だと、「偶然」
と「ご都合主義」をさして区別していなかったため、偶然を用いた物語はだめ
という論調になったと思えたので。
ある偶然が起きたがために、状況に変化が訪れ、物語が一方向へ突き進んだ
――こういう展開なら、もう偶然ではなく、必然の物語と言えましょう。もち
ろん、偶然にも限度はあります。行き過ぎると、作者にとって都合のよい偶然
になる(=作者が楽をした)。
じゃあ、どんなのが「ご都合主義」になるのか。
たとえば、A、B、Cの三人がたまたま入った喫茶店で知り合った結果、こ
の三人が協力して完全犯罪を目論むことになる展開で――
A、B、Cが共通の相手Dに殺意を抱いているのであれば、偶然性が強くて
ご都合主義。せめて、知り合うきっかけを工夫した方がよい。
A、B、CがそれぞれE、F、Gを殺そうとしているのなら、まあ気になら
ない。厳しく見れば、殺意を実行に移すような人物が三名が、一堂に会すると
いうのは大した偶然なんだけれど。許容範囲と思える。
上は分かり易い例にしましたが、もっと微妙な設定はいくらでもあるし、読
者一人一人の受け取り方も異なるはず。その辺のさじ加減が難しい。
ではでは。