短編 #0913の修正
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『当座サギをタダ今上演いたしております』 あの劇場に、前に見たような看板が立っていた。 「−−あれ、また前と同じネタを繰り返す気なんですかね」 と会社員B。 「終わりがないどころか始まりもないという非難をゴマかす気なんだろう」 と会社員A。 「じゃ、内容は当座サギサギサギと同じですかね」 とか言いながら、Bは表の宣伝ポスターを見てみる。 『当座サギをタダ今上演いたしております.... ‥‥‥‥‥‥‥‥‥』 なんの説明もない。 例によって、らせん階段のはてに劇場はあった。暗闇の中で、前より ネオンが派手に輝いている。 「いらっしゃい!」 入り口で、黒服がずらりと並んで客を出迎えていた。 「相変わらずだな」 とか言いつつ、AとBは中へ入っていった。 劇は前に見たものと同じで、舞台でサギに遭っている役を演じている 役者が、だんだんと観客の中に自分にサギをはたらいている奴がいると 気付くストーリーで、最後に事をゴマかそうとヤクザと警察が乱入して くるというものだった。 そこで第一幕は終了である。 「まったくの当座サギでしたね」 Bが感想を述べた。 Aはそれに相づちを打とうとしたが、不意に後ろに黒服が立っている ことに気付いた。黒服は懐からピストルを取り出すと、Bの後頭部を撃 ち抜いた。 Aは驚いて立ち上がったが、彼の後ろにも別の黒服がいた。 「ちゃんと劇は見せたぞ」 それが黒服の捨てゼリフだった。その手元のピストルが火を吹き、A の胸元を熱く貫いた。 「悪いな。終わりがないんでね」 黒服はすまなそうに謝りながら、銃口をAの額に押し付けた。 「まったくの単細胞野郎だな....」 Aはもっと文句を言ってやりたいところだったが、先に額の銃口が火 を吹いたのでどうにもならなかった。 結末がどうしてもブラッディに終わってしまう話であった。 《当座サギR・終》 −−教訓−− タイプ16。コ・プロセッサがエラった。
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