短編 #0252の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
「ラム・シャーベット」 「申し訳ございません。お時間を頂くことになりますが」 「作ってくれ。出来るまでラム・ロックを貰うよ」 この酒は、ひたすら甘い。甘くネットリと絡み付いてくる。まるでアイツのよ うだ。解ってる、単なる手管ってことは。言わぬが花、ってコトもある。ロック を二杯飲み干して、漸くシャーベットにありついた。 「あら、ヘミングウェイさん、今晩は」 ハスキィな声が隣に座る。長身でムッチリした女が長い脚を窮屈そうに折り曲 げている。脹ら脛の肉を強調している積もりだ。確かに男は其処に弱い。 ブルーのワンピースにレモン色のスカーフ。……スカーフ? 今は六月だ。は ぁん、男か。ニューハーフってヤツだ。まだ喉仏が出ているんだろう。 「やあ、ディバイン。初めまして、だよね」 俺の皮肉が通じたか、少しムッとして 「失礼ね、あんなに太ってないわ」 「俺は太めが好きなんだ」 一瞬、見開く目、羞いながら振り向いてくる。 「優しいのね」 「実はサディストなんだ」 ディバインはコロコロと笑って俺の腕に2秒間だけシナダれかかり起き直って、 「気に入ったわ」 「光栄です、女王様」 「女王様? 貴方、本当はマゾなんでしょ」 ディバインは仕返しのつもりか、甲高く笑う。 「如何致しまして。女王を虐げてこそ一人前のサディストなのです」 故意とらしく勿体ぶって、大きく頷いてやる。ディバインは復たもコロコロと 笑う。7秒して、いきなり我に返り、 「もしかしてカラカってるの? 解ってるんでしょ、アタシが本当は……」 小さくて肉付きの良い唇に、俺は指を押し当てる。綺麗なピンク。 「ちょうど女にウンザリしてたところなんだ」 ディバインの見開いた目が潤む。横顔が急に、アドケなくなる。こんな表情、 女でも出来やしない。 チェイサーグラスの露で指を濡らす。カウンターに「538」ルームナンバー を書いてみる。ディバインがジッと見つめている。毛穴が開く。指はペニス。甘 く吸われているようだ。ディバインは澄ました表情を取って付け、 「後で行くわ」 俺は部屋に戻りシャワーを浴びる。冷房を切る。夜は温度の上昇が緩慢だ。暫 くは涼しいだろう。 控えめなノック、ドアを開けると上眼遣いのディバイン。顎をシャクって導き 入れる。狭い部屋、シングルベッドに腰掛ける。俺は右側、そういう抱き癖なん だ。腕と腿が密着する。見詰めると、俯く。右手で左肩を掴む。身を固めるディ バイン、 「初めてなの」 「嘘だろ?」 「……」 柔らかそうな二重顎、不安そうな視線、股間に手を伸ばす。小さめのペニスが、 ノタ打つ。顔を近づける。閉ざした睫が震えている。甘く深い唇づけ。仰け反る 喉は、あくまでも、白い。首筋に舌を這わせる。鼓膜をザワめかせる呻き、夢心 地。ジットリと濡れ始めた肌、粘り付いてくる。温度と湿度は上昇し続ける。 「暑いよ」 「だから良いのさ」 嗤って押し倒す、脱がせていく。切ない喘ぎにペニスが膨張し始める。脂肪に くるまれた筋肉が盛り上がってくる。締め付ける、というより元から狭い。押し 殺した悲鳴が、ソソる。濡れた頬が泣きじゃくっている。果てる、蹲る。 グッタリとしたディバインが目を逸らしたまま、抱き付いてくる。 「しちゃった」 「何を?」 「……」 「可愛かったよ」 縋り付いてくる。抱き締める。 「痛かったわ」 「ふぅん」 「連れないのね」 「愛してるよ」 「嘘でしょ」 「本当さ」 「本当に?」 「今だけ、ね」 丸まって脚を絡めてくる。 「今だけ? 今だけで良いの。……今だけ、ずっと、今だけ愛し続けて」 「うん」 「嬉しい」 胸に顔を埋めるディバイン。髪を撫ぜてやる。裏切りの予感に、哄笑が沸き上 がってくる。どうにか抑え込む。 「ねぇ、貴方、名前は?」 「言えない」 「……」 「でも、愛してるよ」 「今だけ?」 「ずっとさ」 「嘘でしょ」 「嘘だよ」 「……」 「愛してるよ」 俺は、もう一度、ディバインを抱いた。 絵入りSexism小説「ディバイン」写愚/Q−SAKU:MODE OF SEXSISM 了
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