短編 #0216の修正
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シナリオ「いまでも蒲公英咲いてますか」第二話 「儚くも時に埋もれて」-梗概- 南 丈留 大学の一室で掃除をしていた老人(七十歳)に、新入生の女子学 生(主人公十八歳)が教室を尋ねるところから物語が始まる。 実はこの老人、数日前に大学を退官した有名な教授であった。そう とも知らず、この老人と親しくなった主人公は、老人の遠い昔の恋 物語に感銘を受ける。 長い人生を振り返り、今でも悔やまれることがあると呟く老人。 それは若かりし頃、想いを寄せていた女性を傷つけてしまったと言 うのである。残り少ない人生を前に、その女性に謝り、「一言伝え たい想いがある」と、願う老人。 この話に感動した主人公が老人と共に、その女性を探しに出る旅 が始まる。昔の記憶を手がかりに、女性の軌跡を辿るが、この女性 の人生があまりにも不幸な人生であったことを知っていく。 旅の最後に、漸く捜し求めた女性の居所が分かったが、既に他界 したことを知る。叶わぬ想いであったと知った老人は愕然とする。 人生追憶の旅を終えて、後に一人保養所で死去する老人。 老人の死を知った主人公は、一人で老人の眠る墓地へ訪れる。そ こには、老人と共に探し求めた女性の墓石があった。この時、その 女性こそ老人の妻であったことを知る。妻を亡くし、仕事も退職し た老人が、痴呆症になっても伝えたかった言葉が、心の奥底から目 覚めたのだった。だが、主人公は想っていた。他界した妻へもう一 度伝えたいと望んだのは、二度と帰らぬ五十年前、あの頃の妻に伝 えたかったのだという事を--。 全てを失った老人が、自分の人生を素直に振り返り、人生の終着 駅へ、旅立ちの時を迎えた若い主人公を案内する。 人が全てを失った時に、何を思うのだろうか。まさに、其こそが 長い人生の中で捜し求めて来たものであるに違いないことを、この 物語の含みとし、儚くも暖かみの残る感動の余情詩としたい。 夢、幻の如く消えたはずの、老人の儚い想いが、主人公と旅をす る中で蘇る。実は、この主人公こそが、老人の遠い昔の恋人役を演 じてくれるのである。老人は、今は亡き遠い昔の妻に、想いを告げ て他界していくことができたこととして、物語の幕を綴じたい。
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