空中分解2 #3029の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
◇斬りまくったるんじゃ 実は知人R。この日は入社試験の面接の日でした。会社訪問の面 接の時間まで、あと1時間の時間があったとします。みなさんなら、 どう時間を使うでしょうか。会場近くの喫茶店で心を落ち着かせる ひとときを持つ。。。それもまた、素晴らしい考えかも知れません。 しかし知人Rは、喫茶店には行かず、リクルートスーツのままで、 ゲームセンターに行きました。僕が『初めて入ったゲーセンで10 人抜いたら褒めてやる』そそのかしたせいもあります。 店内は学校をさぼった女子高生。仕事をさぼったサラリーマン。 学校をさぼった大学生。暇で仕方がなくここに来ている人々。会話 をするのが面倒になってしまったカップル。平日というのに異様な 熱気に包まれています。 しばらく前までは『ストリートファイター2』は、人気のゲーム でした。どこのゲームセンターでも機械の周囲をゲーマーたちが順 番待ちしていたほどです。 見ず知らずの相手に気軽に挑める雰囲気ではありません。 コンピューター相手の対戦で強くとも、人間同士の対戦に勝てる 保証はありません。負ければギャラリーの中。恥をかくだけです。 誰も恥をかきたくない。周囲を取り囲んでいる人数が多ければ多い ほど、なかなかゲーマー同士の対戦が行われないのもこのためです。 しかしRは、無造作に人混みを分けてゲーム機の前に出ました。 人垣の背後から前へでてきたRに向かって、ギャラリーの視線が 集中します。見なれないR。スーツ姿のR。周囲の視線は無遠慮に Rを眺めます。こいつは強いのか。それとも、弱いくせに見のほど を知らないだけか。 東京の場末にすくうゲーマーたちが、知人Rを遠慮も何もなくじ ろじろと眺めました。 (以下次回)
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