空中分解２ #2956の修正
★タイトルと名前
★内容（1行全角40字未満、500行まで）
〜 ごんた君の「真夜中の処方せん」シリーズ ^ ^;〜 コインランドリー日記（２）〜「缶ビールさ！」 ごんた 「缶ビールさ！」 九月二十六日、曇り時々晴れもよう。 何気ない日々の味気のない生活事。どうしようもなく無意味で無駄に 積み重ねてしまいがちなこの場の出来事と時間とを、あなたはたぶん洗 濯機のンガーッ、、ン、、ンガーッ、、ン、と、くるくる回るモーター の音を耳にしながら、ぼんやりと我に帰って思うことでしょう。慌ただ しく洗濯物に囲まれながら、あなたは次のスケジュールが気になり出し て、なんだか少しいらいらし始めます。（そうそう！あなたはこれから 夜の学校へ、それから後、彼女との約束があるようです。）そんな時は、 煙草でも吸いながら一つのんびりと空想小説でも読んでみましょう。あ なたは普段、コミック本以外の活字に殆ど眼を通してはいないでしょう。 空想小説はコンビニですぐに手に入ります。そんな活字慣れしていない あなたには、ヤングアダルトな読物がいいでしょう。きっとあなたは、 中学生になって初めて過ごした夏休みぐらいの童心へ帰った気分。空想 物語の結末へ向かってもくもくと読み進めて行くことでしょう。奇想天 す事でしょう。もちろん主役はちょっぴりエッチな女の子。勇気を持っ くなることでしょう。それがヤングアダルトの世界なのです。こんな時 笑んでみましょう。すると自分に素直になって、得意げな喜びが胸を踊 り心はずみます。ときどき身の回りの小さな発見事は、あなたの退屈で こします。そうだ！今度やってみよう。日曜日 は朝っぱらからのんびりとビールでも飲みながら、、、、、。たわいも ないそんな楽しみ事と、不規則に心乱れる不思議な気持ちの余裕が、ど んどんあなたの中に飛び込んでくるのを感じ始めています。 コインランドリーで見かける人達は、何だかどこか共通して間の抜け た格好が多いようです。あなたもきっとそうでしょう。季節外れの半ず は自由で、気ままな遊び心があなたの視線を脳裏をよぎります。もちろ ん靴下なんかはいてやいませんし、すりきれ色あせながらどうにも捨て きれずにタンスの隅へ追いやられていたままの、そんな普段着とは少し うか？！。きっと、お風呂屋さんと一緒にコインランドリーがあるので、 ラフな格好で来るもんだと錯覚している、そうあなたは納得して几帳面 な自分に言い聞かせるに違いありません。いずれにしても、自分のプラ イベートな空間ではないだろうし、人の目に付く所でありながら、今日 もどこかで誰かが「とぼけた」格好で洗濯している。きっとストライプ ブルーなあなたの寝まき姿も、しっかりとこの場にハマッているはずで すよ。 たまにはヤングアダルトな活字から神経を解放／リラックス／させて、 い。時々ゴミ袋に洗濯物をギューギュー詰め込 んで肩にかついで来る人に出会います。とぼけた格好もここまで来ると 本物でしょうね。 ところで、ここに来る人達は皆一応に質素で道徳的？、それにとても 無口なようです。いそいそと衣類を詰め込む会話のない指先はとても器 用で、そんな慣れた動きは、まるで専業主婦。もちろんあなたはコイン ランドリーにやってくる中年女性の大半を、時間外労働者、すなわち専 業主婦と思うでしょう。足元だけを追う虚ろな視線の独身男を追い出す かのように、鋭い目付きのテキパキ家事のお母さんは、どうにも頼もし い。流れは単調、仕事は快調、お通じ順調、噂は吹聴、あんたは隊長！ 、、。 まあとにかく、思い思いの格好や意外な動作の一つ一つを、あなたは 退屈しないで面白いほど楽しめることでしょう。不思議な違和感と好奇 心に包まれ満たされます。それはきっと、ますますあなたが奇妙な出会 ｱがれているからでしょう。 あなたは乾燥機をまわしながら二本目の缶ビールを飲み干します。そ んな頃合になると、殆ど人の視線が気にならなくなり始めている。あな たは他人の視線を意識的に選り分けているわけでもないのに、不思議と 世間体から解放されている。こんな酒の飲み方もあるもんだ、と、あな たはまた一つ楽みに心地よい夜を過ごすことでしょう。 つづく 〜お知らせ〜 イスで、御意見、御感想、質問など、どんな事 でも結構です。ぜひ聞かせてください。よろしくお願い致します。 メール宛先：ＨＶＪ３６２１１〜ごんた
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