空中分解2 #2852の修正
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《20代おんな心の謎》4 うねうね伸びる階段 さて「軍艦島」への最初の上陸地点は、島の裏側でした。 表側がまがりなりにも「桟橋」の印象を残していたのに、こちら の「桟橋」は、海中にほんの少しだけ突き出た、板切れ3枚ほどの 足場があったにすぎませんでした。 「桟橋」の先には、いきなり門があり、あたかも監獄の入り口の ように陰気な口をぽっかりとあけていました。 「門」をくぐると、目の前に巨大なコンクリート構造物の腹部が、 視界いっぱいに入ってきます。 それは、うねうねと天に向かってそそりたっていて、途中にいく つもの回廊や階段を抱え込んでいます。 僕ら4人は、いきなり圧倒されてしまいました。 「15階はあるな。近くで見ると、すごかなぁ。軍艦の艦橋みた いに見えるとがここらの建物やろうな」 Sが口をききました。 それが、きっかけでした。 「なんか バベルの塔みたい」 「まだ人が住んでいるみたいやね」 「カラーフィルム持ってきたけど、ここは白黒が似合うみたい」 験は誰にでも積めるのです。人間が関わっている臭いが残っている にも関わらず、そこには誰もいない。放課後の学校のような場所を 想像しても構いません。 かつてにぎわった場所が今は廃虚になっている、そこはかとない 痛ましさを感じることで、似た状況に身を置くことがある程度はで きるのです。 (以下次回につづく)
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