空中分解2 #1801の修正
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ここで、やんわりと、時間は、元に戻る。 掃除夫になりすました海野と砂堂は窓をあけ、向かいの虎ノ門病院をにらみつけていた訳だが、 砂堂は、泥水の入ったバケツの中から、ロープを取り出した。 「おいおい、何をする気?」と、海野。 「何って、こいつを、向こうの病院に・・・・」 「馬鹿やろー!(大島渚風)」と言って、海野は、砂堂の頭をはたく。 「こんな所で、ブンブンやったら、怪しまれるでないけ。こっち、こっち」 という訳で、海野と砂堂は、便所の隣の倉庫らしき部屋に入った。 砂堂は、マルボロのCMの真似をして、虎ノ門病院めがけて、縄投げをした。 でも、全然、上手く行かない。実は、今一、やる気がしなかったのだ。 「どうして、俺、こんな事しないといけない訳?」と、縄を投げ投げ、砂堂が聞いた。 「それは、動機が無いからじゃないか!」 「動機が無いと、どうしてやる訳?」 「動機が無ければ、怪しまれないからじゃないか。そんな事も解らないのか! だから日本は駄目なんだ!馬鹿やろー!(再び大島渚風)」 「馬鹿やろーとはなんだ」 「馬鹿やろーだから馬鹿やろーなんだ。馬鹿やろー!(みたび大島渚風)」と海野。 「貴様に、そんな事、言われる筋合いはねえ!」 と、砂堂は、突然、プッツンして、海野にフック一発。 「ああ、もう、止め、止め」とムカついた、砂堂は、そこらへんのダンボールを蹴飛ばした。 ダンボールに穴があいて、小さな瓶がゴロゴロと床に転がる。 その1ケを掴むと、砂堂は、虎ノ門病院めがけて、投げつけた。「もう、俺は知らないぜ、全く」 ここは、虎ノ門病院VIPルーム。 窓際にたっていたSPの後頭部に、瓶は、見事に命中! 瓶は砕けたが、SPの頭は砕けなかった。 「ソレハ何デスカア?」と、ベットの上で、回顧録の下書きをしていたブッシュが、SPに聞いた。 「痛い・・・・。はあ?これ?これって、どれですか?」 「ソノ、白い粉デス」 病室の床には、白い粉が飛び散っていた。 「モシカシテ、コカイン、デスカ?」 「コカイン?」 「今、ワタシ、ノリエガ君トノ喧嘩ノ部分、書イテイマシタ。悪イ思イ出ネ」 SPは、小指をなめると、床の粉を摘んでなめてみた。 「うーむ。塩です。大統領、これは塩です!」 「シオ?」 「ソルトですよ」とSP。「しかし、一体、誰が、塩なんて・・・・」 「ワタシニハ、見当ツキマス」とブッシュ。 「はあ?」 「多分、ケント・ギルバート、ノ、仕業ネ」 「ケント・ギルバート?」 「彼、ワタシヲ恨ンデイマス」 「そりゃまた、どうして?」 「ケント・デリカット、シカ、晩餐会ニ招待シナカッタカラネ。彼、シットシテイル」 「そうか、解った」とSPは言った。「シットでシオですか」 「アナタ、馬鹿デスネ。ワタシ、秀才ネ。エール大学ダカラ」 「シットしたからシオなんじゃないんですか?」 「全然違イマスネ。ケント、ハ、ユタ州ノ出身デスネ。ユタ、ト、言エバ、ソルトレイク、デショ」 「うーん。今一、わたしには解りませんが」と言いつつ、後頭部をさすりながら、SPは、窓の外を見た。 そこには、でかでかと、『JT』という看板。 「分かりました。大統領!」 「何ガ?」 「だから、何故、塩の瓶を投げたかがですよ」 「ワタシニハ、分カラナイ」 「私が説明しますから、大統領は黙っていて下さい」 「何故、黙ッテイルノデスカ?」 「それは、f7キーで、カタカナに変換するのが、面倒臭いからですよ」 SPは、砕けたガラス瓶を見つめながら、サングラスをかけなおし、SPの威厳を繕って、説明した。 「大統領、JTとは、日本たばこ産業の略なんですが、何でだか知らないのですが、塩の専売もしているんですなあ。 しかも、です、大統領。日本には、敵に塩を送る習慣があるのです。 殺す前に、敵に塩を送るのです。これは、重大な事になりそうですなあ」 (つづく)
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