CFM「空中分解」 #1651の修正
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しだれ | まつ | かくよく 老いた枝垂れ桜は春に想う賑やかに花びらは纏わりまさに飛び立たんとする鶴翼 心のまま様々に歓喜する春寂しい都会の春を離れて野山は花の笑みに満ち溢れる | | 遠く冬は退き光りは眩しく富士の雪嶺は湖を白くし桃の花びらは時を江に散らす 爛漫たる春野の奥は静まりひそかに時を移して行く朧な霞の中を黄色な月の揺ぎ | | 眺めいる間の美しい恋の精麗しさに溺れ惑い恥じるついに届かぬ孤独な愛の愁い 恋を地位を競いともに敗れ何時しか春は身を流れて命のはかなさに憂愁は月影に | | 永久に亡くしたものを悼み身もだえ号泣しこい嘆く失はれた時と愛は遂に返らぬ 多くの命の色濃い哀しみもその陰に若々しい芽生え新たな力が泉となり湧き出す | | 小さな力は荒れ地を肥沃に戦闘をとどめ終焉させていつしか優しく総べてを包む 弱い者たちは安らぎを糧にうすい暖かな春日に住み内なる和を結びつつ命を育む | | −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 孤独な老枝垂れに風が寄せ無数の花びら散る音色と遅々とした光に濡れ羽ばたく | | 完 ID:62826 野水 淳
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