CFM「空中分解」 #1648の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
新進気鋭のミステリー作家が、自宅で死んでいるのが見つかった。現場であ る書斎は密室状態であった。そしてもう一人、ロープでぐるぐる巻きに縛られ た男が死んでいた・・・。 ミステリー作家・新田ヒロは、身体中、いたるところをめった突きにされて 死んでいた。凶器とおぼしきナイフは、新田の側にあった。もう一人の男は、 ある大手ゲームソフト企業の新入社員、島倉良夫という事が調べで分かった。 島倉は、青酸カリによる中毒死であった。現場には当然、新田の机があるのだ が、その上にカプセル状の薬の中味を青酸カリにした物が、わざわざ置いてあ った。死後経過時間は、2日ないし3日。書斎には、気が散らないようにする スめか、窓はなく、ドアは一つしかない。換気扇が付いているものの、人が通 れるはずもなく、又、何か物を差し込む隙間もない。唯一の出入口であるドア は、押しボタン式の物であるが、ドアを閉めた状態でボタンを押すしか、錠の 掛かる方法はない。つまり、ボタンを押してから外に出て、ドアを閉めても、 施錠されないのだ。 「・・・と、いう訳で、現場は完全な密室と言うことが、お分かりいただけ たでしょうな?」 流探偵事務所を尋ねた吉田刑事が、現場の様子を話し終えて、コップの水をあ おりながら、念押しした。探偵・流次郎は、興味を持った様子で、うなずき、 答えた。 「それで?密室だから自殺と考えようにも、おかしな点があるので、僕を尋 ねたと。」 「そうです、そうです。引き受けてくれるでしょうな、流さん好みの事件だ から。」 「好みかどうかはともかく、引き受けますよ。でも、解決にはもう少し、手 掛かりが・・・。」 「引き受けてくださるんでしたら、もう、何でも提供しましょう!えー、第 一発見者ですが、金田良子、22才と言う女性でして、新田の恋人なんです。 ところが調べてみたところ、島倉ともつき合っていた様なんです。」 「どういう女性なんです、その金田という人は。」 「いいとこの、お嬢さんですよ。お嬢様でないところに注意してください。 この春、ある有名私大を卒業して、今は花嫁修行中だったってことです。ま、 シばかりですがね。それでも、顔立ちはまあ、良くて、家がお金持ちと来れば 引く手あまたという訳でして。」 「ははあ。それで、発見時の様子は。」 「新田さんに会いに来たら、玄関は開いてるのに、いないようだったから帰 ろうとしたら、書斎のほうから変な臭いがしたので、行ってみたけれど、鍵が 熔掛かっていて、少し考えた後、警察に電話したの、と言っておりました。どう 驍オて、こう、切れ目のないしゃべり方をするんでしょうな。聞いてていらいら しましたよ。」 「島倉氏がいた事について、何か言っていましたか。」 「あの日は新田と4日前に約束して行ったから、島倉の事は知らないと言っ ていました。新田からも、何も聞いていなかったとの事です。」 「動機はどうなんです?もちろん、金田さんのです。」 「かなり怪しいです。なんと、もう一人つき合っている男がいるんですよ。 古木健五という、スポーツマンタイプの、自動車会社の社員です。26才。お かしな事に、金田の友人達の証言では、親しくしていた順は、よいほうから言 うと、新田、古木、島倉の順だと言うのです。」 「そんな言い方をするからには、警察では、金田と古木の共犯・・・。」 「初めはそうでしたがね。いま言った通り、新田が一番のお気に入りのよう で。それに、密室だけでも手を焼いているのに、もう一つ、厄介な謎がありま して。失血死した新田の血液型はA型なんですがね、現場にはB型の血液がか なり多く落ちていた。金田も古木もB型なんです。」 「ん?どこがおかしいのです。」 「それが、二人共、そんなに血がしたたり落ちるような怪我はしていないん ですよ。まさか、もう治ったなんて事はないし。それで他にB型の人が、関係 者の中にいないか、調べてみますと、金田の弟がBでした。他にもB型はいま すけど、動機がありそうなのは、こいつだけです。」 「又、ずいぶん、荒っぽい言い方だなあ。どういう動機があるんです、その 弟に。」 「この弟、毅と言いますが、姉を嫌っているようで、その実、好いていると 言う感じでして。金田姉弟に事情を聞きに言ったときも、姉の良子が途中、席 を外し、トイレに行ったんです。そしたらそいつ、姉きは今、アレなんです、 ってね。」 「なるほど。毅君の怪我はどの程度のものです?」 「左腕に大きく、切傷が。こいつは板前志望でして、料理の専門学校に通っ 驍トるんです。自宅で腕を試しているとき、つまずいた拍子に切ったと言ってま すが、どうだか。」 「話はかわりますが、島倉氏はどの程度の縛られ方だったんですか?」 「とにかく、ぐるぐる巻でしたよ。自分で縛るのは、ちょっと無理でしょう な。ただ、足の方は縛られてませんでした。そうそう、島倉も血液型はB型で すが、縛られたためにできた切傷が両手首にあるだけで、とてもしたたるほど は。」 「それなら、島倉氏は、動こうと思えば動けたんですね。」 「なに言ってるんです、流さん。しっかりしてくださいよ。島倉氏は青酸カ 鰍ナ死んでるんですよ。」 「カプセル・・・、ま、それはいいです。青酸カリの入手経路は?」 「呆れた事に、全員が持っています。古木が勤める自動車会社の下請けに、 メッキ工場がありまして、ある時、新田が古木に青酸を手に入れてくれるよう 頼んだんです。古木も悪のりして持ち出し、新田だけでなく、金田良子にも渡 したんです。密閉状態のを。となると、古木、金田良子と弟の毅の3人は、誰 もが青酸カリを使えることになるでしょう。」 「むちゃくちゃですね。それでは最後に、現場に落ちていたB型の血は、鼻 血じゃないでしょうね。」 「ええ、普通、鼻血は毛が混じるものですから。鼻血じゃありません。え? 最後って、解決できたと言うので?」 吉田刑事の驚いた顔を、おかしそうに笑って、流は断言した。 「はい。この事件の密室は、意味がなくなったんですよ。」 さて、誰が犯人で、密室その他の謎は、どういう事なのか?皆さんには分か りますか。今度は名前は関係ないので、名の読み方は記しませんが、探偵の名 前だけは覚えて欲しいので、書かせてもらいます。ながれじろうです。りゅう 驍カろうではありません。回答はメールでお願いします。ご苦労ですが、IDは 初めに戻って、お確かめください。平野年男(永山)より。 熔..
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