CFM「空中分解」 #0520の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
果たして、くるのであろうか?僕の胸は高鳴っていた。歴史上の人物達の中 には初めての経験ほど、怖いものはないといっていたが、どうやらそれは本当 らしいなぁ、そう思えてきた。映画などでは何度も見たし(時には主人公の行 動にケチをつけた″余裕″なころもあったけなぁ〜)、話としてはショート・ ショートにもならないほど陳腐しているのだろうけれどそれは第3者として楽 しんでいる場合であった。何事もやっている当時者しか分かりえぬ恐怖・緊張 があるものだ。 とくに僕は今回のことに、現時点のすべてを賭けているといって良かった。 もとこれで失敗したら、学校にいけなくなってしまうだろう。(もっとも、そ れほど学校に行きたいと思ってはいなかったが)あ〜、どうしよう、僕の行動 によっては″相手 ″にも多大な影響を与えてしまうかも知れないのだ。 僕がそそくさと、落ち着かなく足を動かしていると、相手は道路の向こう側 に現れた。あちらも緊張しているらしく、顔は下を向いていたため長い髪で隠 れていたがばかに青白く見えた。道路の左右を確認し、車が来ないのを見計ら ってゆっくりと歩き始めた。しかし、真ん中のセンターラインのころから早歩 きとなり、ついには僕に向かって小走りになった。僕の思考は体を離れたよう に興奮高鳴っていた。 「きょ、今日は・・・どうも・・・」 思考がそのまま音声に変換され、それが第1声となって発せられた。彼女の ほうも2、3いったのだが、それ自体には意味がなかった。だが、それはそれ でいいのだ。どうせぼくらは境遇の違った人間−−−異性人−−−なのだから 。遠く離れた感性が触れ合うには、このような挨拶から始まるものなのだ。 −−−FIN−−−
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