CFM「空中分解」 #0276の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
「味の招待シート」 提供 トリーサン え、きょうは「首の荒煮 嵐山風」でございます。 まず、材料ですが、なんといっても二十歳前後の女性にかぎりますな。近ごろ は二十歳を越えるともう”おじさん””おばさん”だそうでして、特に女性の 場合、”お肌の曲がり角”てなことも申しまして・・・。ま、二十歳前後が旬 とでもいいましょうか、食べごろなわけです。ちなみに出身は特に味と関係あ りませんな。 北海道のおなごも、沖縄のおなごもみんなおんなじです。 さて、材料がそろったところで仕込みに入るわけですが・・。ここで注意す ることがあるんですな。毛です・・。頭にぎょうさん生えとる、髪ですな。こ いつは必ず削ります。今日の「首の荒煮」は頭の皮から脳味噌まで、余すこと 無く使う京料理のなかでも珍しいもんなんですが、こいつだけはあきまへん。 煮ようが、焼こうが、どうしても食べられんもんです。 毛と耳を剃ってから、鱗(うろこ)取りで首、おでこ、頬とかまんべんなく 叩きます。ほら、段々ボコボコになってきまっしゃろ。これで堅かった肉も、 軟らこうなり、美味しくいただけるわけですな。 その後、ちょうどこめかみ辺りに包丁を入れて、頭蓋骨を割るわけですが、 なんせ骨ですからな。かなりの力がいります。しかしまあ、板前さんはプロで すなあ。手際ようやらはります。ああ、もう、外れました。そして中から現れ たのは、灰色の脳味噌ですな。これはあとで季節の京野菜とあえて、つくねに いたすわけです。 ではここからが本当の「首の荒煮」なわけですが、味噌をとりだした後に、 鮎の白身、季節の野菜などを白味噌であえたもんを、十分に詰めます。そして 、さっき外した頭蓋骨で蓋をします。これから揚げるわけですから、このまま では蓋が外れてしまいますな。小麦粉のつなぎ、はるまきの皮の様なもんです が、これで継目を覆ってやります。 さて、いよいよ揚げます。首がどっぷりと油に沈みましたな。最初は強火で 3、4分。それから弱火で、狐色になるまでじっくり・・・。 ЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖ さあ、出来ました。青紫蘇(あおじそ)を敷き詰めた大皿に、こんがり焼け た首が載っております。嵐山の紅葉など添えまして、風流でございますな・・・。 そして小皿には、別に調理いたした、耳の空揚げ生しょうが添え、舌のバター いため、脳味噌のつくね、が盛り付けてあります。さて、ここで最も美味しい いただき方を、御紹介いたしましょう。 皮、そう頬の皮がいいでっしゃろなあ。そのはいだ皮をですな、こう丸めま して、先ほど中に詰めたあえ物をのせてまして、レモン汁をたっぷりかけまし て、パクリ!!といただくわけですわな・・・。ほどよく脂肪がついた皮と、 これまた、ほどよく焼けて香ばしい、鮎の詰めものが、口の中でいいあんばい にミックスされて、なんともまったりとした良い味をかもしだすわけです。 詰めもので楽しんだ後は、このフォーク、よく蟹を食べる時にに使うあれで すが、それであちこちほじくるわけです。骨の間の思わぬ所に肉が埋まってま して、違う意味でも楽しめるわけですな。それに、人間の顔というやつは、左 右対称にできておりますんで、二重の充実感もまた楽しめるわけですな。 特に、目の裏方にありまする肉などは、一つ一つに脳味噌染みこんでまして こう、口のなかで潰しますと、ブチュと、なんともいえません濃い汁が、広が るわけですな。出来たてホヤホヤを、フウフウいいながらいただくのが、一番 よろしいようです。もう最高です。 明晩は「心臓のムニエル ブルゴーニュ風」です。 提供はトリーサンでした。 ==あとがき== 桂 米朝さんがやってらっしゃる「サントリー 味の招待席」のパロディです。最初 は、これまたサントリー提供の「料理天国」を「料理地獄」とタイトルを 変え、ゲスト達が「クッキングよーいドン!!」のかけ声と共に、無茶苦茶な すさまじい料理をどんどん作り出し、最終的には、料理学校の先生やアナウン サー、アシスタント、観客、スタジオにいた全員が中毒にかかって、死亡もし くは意識不明の重体になってしまう・・・という、ふざけた話を考えてました が・・・。とにかく感想をフレッシュボイスへ。お願いします。 PS.ちなみにこのIDは私COTTENのものです。あしからず。
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