CFM「空中分解」 #0263の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
【A−1】 禎夫は、どこにでもいる内気な少年であった。○×公園の中で一人、砂いじりをし て遊んでいた。まだ少し湿っていた砂は、禎夫にトンネルを作る気をおこさせた。だ れもいない砂場で、思うがままのトンネルを作った。しかし、そのトンネルを崩す中 学生の足が、禎夫の心を踏みにじった。 【B−1】 純一が、○×公園のベンチにいると、「ジュンちゃん!」と昔聞きなれた声がした。 「よぉ、変態少女のいくみじゃないか。」「なによぉ、もうそんなこなないわよぉ。」 「じゃ、AIDSの正式名称知ってる?」「…し、知らないわっ。」「免疫不全症候 群だよ。」「ちがうわ、後天性免疫不全症候群よ、確か。」「…ほうら。そういえば、 保健のテスト、何点だった?」「…98点。いいじゃない、どうだって!」 【C−1】 「ねぇ、この店も入ってみようよ。」…全く、千穂にはあきれてしまう。家に帰り たくないからって私を誘ったのはいいけど、この調子じゃ日が暮れちゃうわ。 「…そろそろ帰らない?」言った瞬間、千穂の顔が曇った。まずったかな。 「わかった、わかった。ゆっくり、散歩して帰ろ。」…やっと少し機嫌がよくなっ たみたい。「ごめんね、真代。わがままばっかり…。」「いいじゃない。こんな気分 もたまにはあるわよ。」…そして私たちは○×公園に向かった。 【D−1】 キャーッ、トオルーッ! 「…フーッ、やっとまいたぞ。しかし最近のファンってたち悪いよなァ。塩酸なげる くらいならまだいいけど、昨日なんて、受けとった小ビンがニトログリセリンだった んだぜ。」「本当にファンなのかよ。」「マネージャーもそう思うだろ?…あ、そこ の路地入って○×公園に行こうぜ。ながめは最高だし。」「よしっ。」 【A−2】 いつもは内気で、こんなときは泣かされるのがオチなのに、今日は違っていた。学校 から帰ってきたとき、たまたま虫の居どころの悪かった母に一喝され、外へとび出して きた矢先であった。禎夫は、不意に握りこぶしを振りまわした。 【B−2】 突然、純一の口調が変った。「…けど、男性を好むほど、変態ではなかったんだよ な…。」「な、なによ。」純一の目つきいやらしさを察したいくみは、立ちあがろう とした。 【C−2】 「わー、きれいねー。」…私も同感だった。○×公園って、こんなにきれいな眺め だったんだ。夕焼けに赤くそまった空と街が、いちごのゼリーにつつまれたようで、 何とも言えなかった。 【D−2】 「…あれ、この道だったかなァ…。」「おいおい、トオル、困るぜ。あまり不用意に 動きまわらない方がいいんだから…。」「あ、この店!オヤジとよく来た雑貨屋じゃな いか。まだあったんだァ…。」「じゃ、ここでいいんだな。」「ああ。」 【A−3】 禎夫の握りこぶしは、中学生の顔面を直撃した。血がふき出し、その中学生はうめ き声をあげて走りまわった。 【B−3】 純一が、いくみをベンチに押し倒した。「いやあっ!」…いくみが必死で抵抗した。 すでに純一の目の色は変っていた…。 【C−3】 「のどがかわいたな…。」と、千穂は水飲み場の方が歩み寄っていった。 【D−3】 「あったあった、ここだ。」「へーっ、本当にきれいだな。」「だろーっ?」 【A−4】 中学生が今にも倒れそうになった。 【B−4】 いくみは、純一に平手打ちをかまそうとした。 【C−4】 千穂が、水飲み場のじゃ口ひねろうとした。 【D−4】 トオルは、車から降りようと、ドアをあけようとした。 【E−1】 今、これらの○×公園でおきた出来事がすべて消えようとしていた。核のスイッチは 押されてしまったのだ。 【E−2】 もう、魔の手がここまで近づいている。 【E−3】 ほら。 【E−4】 ………………………
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