CFM「空中分解」 #0234の修正
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「時間がもったいない。すぐにナオミさんの所へ行こう」 ずっと黙りながら歩いていた堤さんが、不意におれの方を向いて言った。 「加奈が殺された以上、やつらは再びナオミさんをねらうはずだ。これ以上やつらに勝手をさせるわけにはいかない」 おれには堤さんの言っている意味がわからなかった。しかし、あっけにとられている れを無視し、堤さんはタクシーを止めると、おれの体をその中へ押し込んだ。 「ナオミさんの家がどこにあるか、運転手に言ってくれ」 せきたてられるのにつられて、おれは適当な目印を交えながらナオミの家の場所を告げた。 車が動きだすと同時に、おれの中に理性がよみがえってきた。 「堤さん、一体どうしたんですか。ナオミに何が・・・」 「高倉源三を知っているか」 「ええ、ナオミのお父さんで・・・・」 「そして、超能力者養成機関の総帥であり、我々自由超能力集団の敵だ」 おれは再び言葉を失った。堤さんは一方的に話し続けた。 「世界中の大国が軍事利用のために、超能力者の研究をしているのを知っているかテ日本もその例にもれず、科学的アプローチによる超能力者の育成に務めている。それが高倉源三による超能力者養成機関だ。 堤さんの目には熱い光が宿っていた。 「だが、人数的には我々は劣勢だ。まずは仲間を増やさなければならない。加奈の役 はそれだった。そして争いを拒んだ加奈を無理に仲間に入れたのはおれなのだ」 堤さんの目に涙が光った。それが後悔によるものか悲しみによるものかは、おれにはわからなかった。 我々の宣戦布告は彼女の救出なのだ」 車はナオミの家に近づきつつあった。
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