CFM「空中分解」 #0133の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
. 「兄妹ねぇ」 やれやれ、どうやら敵打ちに同行させられそうだぜ。 「でー、犯人の目星はついてるのかい?」 「警察の調べでは、死体の状態からみて人間の力での犯行ではないわ。なにか の機械によるものか、それとも殺人アンドロイド....」 「ねぇねぇ」 「なに?」 「おれ思うんだけどさ、こういうことは自分でやらないでー ほら、なんといったかなー WWWAとか、アンドロイドハンターとか、バイカーンとかにたのんだ方が いいんじゃ....」 「...」ミラーンは目を細めながらステックと取り出した。 「あ、いや、じょうだん!冗談だってば〜!!」 おれは、あわてて両手を前にだして横に振った。 ミラーンはステックをしまった。 「もう少し真面目に聞いてよね?生き残りたかったら...」 「おそろしいセリフを平気で言うねぇ」 「目星はついてるわ。あるギャングの親玉よ」 おれの脳裏に?マークがかすめった。 「ギャングの親玉がなんで?」 「ある情報によると、新型の殺人マシーンの実験かなにかに関連してるらしい の」 「やれやれ」おれは椅子にのけぞった。「五人の人間をモルモットがわりか」 「そうらしいわね」 あーぁ、相手は人殺しをなんともおもっちゃいねえやつらの、さらに親玉と わね... 生きる望みは0.000…1%あるかなぁ? 「で、いつやるんだ?」 おれは姿勢を前にもどしながら聞いた。 「今日、これからすぐによ」 「...!」 おれはそのままテーブルに頭を突っこんだ。 .....と、まぁこんなわけなのである。 その後、喫茶店を出てから現在の『50 VS 2』に至るまでのことは、 諸君のご想像におまかせしたい。 と・に・か・く! このままでは、八つ裂きされかねん状況だ。 「どうすんだよ?」 レイガンを撃ちながらおれは言った。 一応、敵の何人かにはあたっているようだが、焼け石に水である。 「このまま此処で、死んじまうのか?」 「うるさいわねぇ!」 ミラーンが怒なり返した。 「じゃあ、どうしろってんのよ!」 おれは負けじと、怒なり返した。 「ほかに強力な武器はねぇのか!? まさかこのレイガンと、そのレーザーガ ンだけじゃねえだろうな?」 これだけということは、こやつの性格から十分ありうる− 「あるわよ、ほかにもいっぱい」 おもいっきしおれは前にずるっこけた。 「じゃあ、なんで使わねえんだ??」 おれが怒なると、ミラーンは半壊しているエア・カーの後ろトランクを左手 で指した。そして、溜め息まじりの声で、 「ぜんぶ、あん中に入ってんの!」 「・・・あっそっ・・」 状態は敵からのレーザー光線の、あめあられ。 トランクまでほんの3,4mくらいなのだが.... 蟻でもないかぎりレーザーをかいくぐって、トランクにはたどりつけないだ ろう。 −−−− 絶 望 −−−− おれの頭にその二文字が浮かび上がった。 後ろの壁以外の視野は、すべてギャングで埋めつくされている。 「撃つしかねえか....」 半ばやけくそでレイガンを撃つ。 しかし、敵はまったくひるまない。 何発目かに引き金を引いたとき、おれの目の前に三文字が浮かび上がった。 −−−− 大 絶 望 −−−− 大きくUPされたその文字に、ひびが入ってふくれあがっておれの頭を支配 した。 おれは大きく息を吸って、座りこんだ。 とたんにミラーンが怒なる。 「なにやってんのよ!?」 おれは、黙ってレイガンをミラーンの目の前に突き出して.... そして一言 「エネルギー切れ!」 「あ〜ら、偶然ね」 ミラーンも自分のレーザーガンを突き出した。 「あたしもよ」 ミラーンがにっこり笑いながら言った。 −−−なんでこんなに明るく言えるんだろう? どっかおかしいんじゃないのか? いや、そうに決まってる。そうでもなきゃこんな無謀なことするはずがない 「さ、て、と」おれは(全壊寸前の)エア・カーによりかかった。 「敵に突っこんで死ぬのと、このままエア・カーと心中するのと、どっちが楽 かなぁ?」 −−−つまらん人生だった...... と、そのとき 小さな爆発が起こった。 爆発の方向を向けば、なんてことないエア・カーの後部が炎上している。お そらくそこに組み込まれていた、機器に相手のレーザーがあたったのだろう。 が−−−、その小爆発でおもいがけぬことが起こった。そのショックがトラン クの中の武器を、おれたちの前に弾き飛ばしてくれたのだ。 〈つづく〉
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