◇フレッシュボイス2 #3697の修正
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ミステリーのトリックとだまされること> 唐突ですが、最初にマジックについて。 マジックもミステリも観ている人をだます(だますことで楽しませる)という点で共 通しています。 ただ、一九七〇年代以降、何度かマジックブームが起きても完全に根付きはしなかっ たと言えます。その理由としてよく言われたのが、日本人は「だまされることを嫌が る」「不可思議な物を見せられてその仕組みが分からないと、プライドが傷付く」とい った仮説でした。 ひるがえってミステリを考えてみると、テレビドラマでミステリ関連の物が多い(安 定的に供給される)ことから推して、それなりに人気が定着していると言っていいでし ょう。これは、ミステリも読者・視聴者をだますけれども、マジックと違って原則的に 最後には解き明かされることが保証されているから、プライドに傷がつかない。だかr 亜ミステリは定着したのだ……という見方。どこまで当たっているかは分かりません が、何となく納得できる部分もあるような。(^^; 本題からは多少外れますが、朝霧さんの書き込みにあった岸田秀氏の逸話、興味を惹 かれました。「ミステリーのミスリードみたい」と書かれているように、そのままでも ミステリのストーリーに組み込めそう。家族や親子関係のみにとどまらず、いくつかの バリエーションに展開できるだろうし。描き方によっては“意外な動機”になり得る し、主人公が自身に向けられた“愛情”の本当の意味を知って愕然とするというプロッ トにも使える。既存の作品でどのくらい描かれてきたか分かりませんが、まだまだ開拓 の余地はあるかと。 ではでは。
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