◇フレッシュボイス2 #3684の修正
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★内容(1行全角40字未満、500行まで)
推理作家の西澤保彦が逝去。六十四歳。肺がんで闘病中だったとか。ご冥福をお祈り いたします。 作風を言い表すなら……SF的な設定を土台にロジックを駆使した本格ミステリとい ったところでしょうか。推理一つ一つを簡単には片付けず、こだわり抜くというかこね くり回すというか。SF設定は多岐に渡っており、タイムリープ物ミステリの走りと言 えそうな『七回死んだ男』とか、瞬間移動できる男が主人公の『瞬間移動死体』、超能 力犯罪の捜査を描く「神麻嗣子」シリーズ他、様々な方向から楽しませてもらいまし た。 もちろんSF設定に拠らない通常?のミステリも書いていて、氏のデビュー作でもあ る『解体諸因』をはじめとする「匠千暁」シリーズには、奇妙な謎と論理のこねくり回 しで魅せられたものです。そうそう、前にも書き込みのネタにしましたが、『解体諸 因』の講談社ノベルス初版のあらすじが、「341個に解体された主婦」となってい て、何じゃそりゃと思って読み始めたら、本文では「34個」でした。誤植のおかげ で、スケールダウンを感じたものです。 と、諸作を愛読していたかのように綴りましたが、近年はご無沙汰していました。そ れでも作品の発表・刊行が続いていたのは把握していたので、早過ぎるかつ急な訃報に 驚きを禁じ得ません。完結していないシリーズ作品もあるそうで、もし創作メモなどが 残されているのであれば、本格ミステリ作家のどなたかに締め括っていただきたいな あ、なんて思ってしまいます。 映像化作品があるのではと検索してみましたが、どうやらない模様。これまた意外で す。「匠千暁」シリーズは一部コミカライズされているし、映像化にも向いているんじ ゃないかなと。 ではでは。
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