◇フレッシュボイス2 #2455の修正
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ドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」の初回放送から一週間経ち、ネット上での評判を検索 で調べてみたです。 そのとき目についたのが、“『金田一少年の事件簿』に出て来たトリック(ロジッ ク)と同じ”とのコメント。何のことかと思ったら、眼鏡のレンズが云々というくだり だった。 あの程度の被りまで指摘するご時世なのかと、大げさに言えば唖然とします。眼鏡の レンズが割れてどうこうのアイディアは、そもそも『金田一少年の事件簿』が初出じゃ ないはず。それも、“この作品が初出だ!”とすぐに断言できないくらい、繰り返し使 われているような。言わば、基本中の基本のアイディアに位置づけられるもの。針と糸 を使って閂錠を掛けるとか、アイスキューブの中央に毒を仕込むとかと同じレベルのネ タであり、誤解を恐れずに記すなら“推理作家の共有財産(=特に断りなしに、自作に 使える)”になっているんじゃないかなあ。 この“共有財産”と見なされるには、推理小説の書き手及び読み手の感覚に因るとこ ろが大きく、言葉で具体的に定義するのは難しいと思いますが、少なくとも言えるの は、初出から年月が経ったから共有財産になる訳ではないし、世間に知れ渡ったから共 有財産になる訳でもない、と。 たとえば、度重なる借用で非常に有名になった『占星術殺人事件』のメイントリック は、初出から四十年以上経過していますが、“共有財産”と見なされてはいない。この 先も(当分)ないんじゃないかと。 では、“共有財産”と見なされる可能性が高いのはどういうものかというと……これ また漠然とした言い方になりますが、“多くの人が比較的容易に思い付くであろうアイ ディア”で、かつ、“初出からある程度時間が経ったもの”といった具合になりましょ うか。 ただ、これにも微妙なものがあり、たとえば交換殺人。今ではポピュラーになったと 思われるこのトリックも、初めて出て来たときは斬新だったと思われます。その証拠 に、初めて交換殺人を描いた作品の作者に対し、後続の推理作家が「交換殺人を使いた いのですが……」とお伺いを立てたというエピソードが残っているほど。 そのようなトリックでも、年月を経れば、汎用されるのが当たり前になる訳で。何を 持って斬新だ、独自性が極めて高い、他の誰も思い付けないといった評価を下せるかは 難しい。応用可能性の広さがポイントになるかな? 交換殺人は応用しやすく、バリ エーションが多数作られるが、『占星術殺人事件』のメイントリックは応用の幅が狭 く、元の形を超えるものが出にくい……という風に。 ではでは。
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